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本当にやりたい仕事って何
大人が落ち着いて楽しめるロックバーをオープン<その1>~20年ぶりのバンド再開でよみがえった夢~
2009/05/25

 東京・四谷荒木町にある「テキサスフラッド」。関根章さん(60歳)が6年前に早期退職してオープンしたロックバーだ。普通にサラリーマンとして働くだけで、一生を終わるのではつまらない。そんな思いから、学生時代から好きだったロックに関わる店をもつことを決めた。関根さんがどんなふうに夢の扉を開いたのか、2回に渡って紹介してみたい。

粋な風情が香る大人の街のロックバー

 荒木町は、かつての花街の風情をかすかに残す呑み屋街だ。小粋な料理屋が立ち並び、「横丁」とか「路地」といった言葉がしっくりくる。大人が落ち着いて楽しめる、こうした粋な街は東京でもすっかり少なくなった。

 そんな街のまさに路地を一歩入った裏道、小さなビルの2階に、隠れ家的なたたずまいのロックバー「テキサスフラッド」がある。扉を開ければマスター自薦の「大人のロック」が鳴り響く。カウンターだけの小さな店だが、ロック好きがふらっと立ち寄ったら“とっておきの行きつけ”にしたくなる雰囲気が濃厚だ。

 店名の「テキサスフラッド」は、ブルースロックのギタリスト、スティーヴィー・レイ・ヴォーンの曲から取った。1983年にリリースされた同名のアルバムは大ヒットを記録。だが、彼は全盛期の90年、ライブツアー移動中のヘリコプター事故で帰らぬ人となる。35歳の若さだった。未だにファンは多い。

早期退職して、好きなロックバーを開いた関根章さん 四谷荒木町の路地を入ると、こんな看板が目につく

 「インターネットで“スティーヴィー・レイ・ヴォーン”や“テキサスフラッド”を検索しているうちに、うちの店のサイトを見つけて、『行ってみたい』と。そんなお客様もいらっしゃいます」とマスターの関根さん。

 「皆さん、やはりロックが好きな人たちですね。看板にも名刺にも“ロックバー”と入れているので、単にお酒が呑みたい人、お姉ちゃんのいる店へ行きたい人は来ない。知らない人だと、ロックバーって怖そうじゃないですか。怖いお兄さんがいて、睨まれるんじゃないかとか……」と、関根さんは笑う。

 だが、その柔和な物腰にひとたび接すればわかるとおり、もちろん、ここはそんな怖い店ではない。男性客がほとんどだというが、荒木町の小粋な料理屋からの帰り道、女性同士やカップルで立ち寄っても、素敵な夜のしめくくりになるだろう。


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