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本当にやりたい仕事って何
金沢文庫のコーヒー党が集まる「珈琲の木」<その1>~33年間勤めた会社を定年前に辞めて開業~
2008/12/02

 横浜市の京浜急行金沢文庫駅近くに、コーヒーの香りかぐわしい小さなお店がある。コーヒー生豆を自家焙煎して店頭販売する「珈琲の木」だ。黒川一博さん(63歳)が、57歳のとき早期退職して開店した。7年目を迎え、コーヒー好きが集まる自家焙煎店として地域の人たちに愛されている。好きなコーヒーを生きがいに選んだ黒川さんの第二の人生について紹介しよう。

マスターの顔、見ないとさみしいね

「あしたは船で海釣りなんだ。マスターの顔が見られないと、さみしいね」
「やめてよ」
「ここんとこ、雨降ったりしてさ、なかなか来られなかったじゃん」
「そうだね」

早期退職して「珈琲の木」を開いた黒川一博さん

 こんな会話が繰り広げられるこの店は、コーヒーの試飲コーナー(なんと110円)こそあるものの、喫茶店ではない。「マスター」と呼ばれた黒川さんは、自称「自家焙煎屋のオヤジ」にほかならないが、ものの10分もここにいれば、訪れるなじみ客とのやりとりから、いかに「珈琲の木」がこの町に親しまれている店かがわかる。

 大学卒業後33年間勤めた電機メーカーの退職を黒川さんが決意したのは、定年を4年後に控えたころ。体力・気力ともに充実しているうちに自分の道を歩んだほうがいいと考えた。

金沢文庫駅の近くにあるショップ

 「また組織に入るのはうっとうしいから、身体が動く間に、一人でずっと続けられる商売を探そうと思いました。昔は、喫茶店と書店が一緒になった店をやりたかったんです。本を買ったら、すぐ読みたいでしょう? すぐ隣が喫茶店だったらこんなに便利なことはないなあ、と思って」。

 しかし、町の本屋はどんどんなくなっているので、書店経営は難しそうだ。かといって喫茶店だけだと、内装などの設備投資がたいへん。考えた末に、自家焙煎の豆を売る店はどうだろうかと思った。


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