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定年後10年働くための仕事選び<その1>サラリーマンから独立系のFPへ

今までの経験を生かせる仕事はFP

 そして、定年までにはまだ余裕がある55歳の時、実行に移すための準備を始めた。「会社を興すよりも、個人で自由にやりたいと思いました。個人ですから、名刺に刷れる資格があること。そして、今までの自分の経験を生かせること」。これが次の仕事を決める上での条件だった。

 木下さんは学生の頃から実家の米屋の経理を手伝っていた。「人を使うような規模の大きな店だったので、帳簿付けが重要な仕事でした。それを若い頃からやっていたので、数字には明るいんです(笑)。簿記も会社に入ってすぐに取りましたし。会社の仕事に生かせると思って取った資格でしたが、振り返ってみれば自分の経験、実績のひとつになりましたね」。

 もうひとつの経験が、会社で担当してきたプロジェクト管理だ。「ヒアリング、課題設定、解決案の提案、事業の推進といった一連の仕事の進め方を経験として生かせるのではないかと思ったのです」。経理の知識や問題解決力など、培ってきた能力を生かせる仕事をいろいろと探ってみた。

 その結果、たどりついたのがファイナンシャル・プランナー(FP)だった。「今までにも、数字に明るいことを買われて、妻の友人の相談に乗ったり、青色申告にも同行したりしていました。資格を取れば、そのような仕事ができて、自分の経験を最大限に生かせますよね」。

 ファイナンシャル・プランナーは、家計や財政についての立案・計画を立てる専門家で、2002年に、ファイナンシャル・プランニング技能士として国家資格となった。木下さんは56歳で、その資格を取得した。

 この資格を基に、木下さん自は自分自身のセカンドステージのプランニングが始めることになる。次回は、そのプランと実現への道のりをじっくり聞いてみることにしたい。


(フリーライター=本多美也子)

筆者プロフィール

本多美也子(ほんだ・みやこ)
就職情報誌では150を超えるさまざまな職業の人にインタビュー。大人向け旅行誌では中高年向けの癒される穴場や温泉記事を数多く執筆。シニアガイドと共にお寺や和文化をめぐる仕事も多く、地方の伝統産業、特産品について詳しい。


プロデューサ紹介

松本すみ子(まつもと・すみこ)
早稲田大学第一文学部東洋史学科卒業。
IT業界で20数年、広報、販促、マーケティングを担当。
2000年、団塊/シニア世代の動向研究とライフスタイルの提案、コンサルティング、執筆などを主要な事業とする有限会社アリアを設立。2002年9月、シニア世代の仲間づくり・活躍の場づくりの会「おとなのオピニオンコミュニティRyoma21」を主宰。2007年、NPO法人シニアわーくすRyoma21となる。日経BP社の情報サイトnikkeiBPnetにて「団塊消費動向研究所」を連載中。著書に、「そうだったのか!団塊マーケット」、「心理系の仕事を見つける本」などがある。
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