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本当にやりたい仕事って何
ファドとチーズを愛する美味しい人生<その1>~日本に唯一のチーズバーをリタイア後にオープン~
2008/03/04
こぢんまりとしているが洒落た外観の店

 14カ国50種類以上のチーズをそろえる日本唯一の本格チーズバー「CASA de QUEIJO(カーザ・デ・ケージョ;ポルトガル語でチーズの家)」。こぢんまりとしながら、スタイリッシュな店内には、芳醇なチーズの香りが満ちる。東京・恵比寿にあるこの店のオーナー齋藤敏明さんは言う。「人生曲がり道が多いように見えたけれど、結局は、ここに至るための一本の道だった」と。

 ポルトガルの民謡ともいわれる音楽「ファド」とチーズをこよなく愛する齋藤さん。ファドの流れるチーズの家ができるまでの、その道のりを聞いてみた。

ハンチング帽とパイプのマスター

 恵比寿駅東口からまっすぐにのびる道。その道からわずかに一本入った、小さな道の一角にチーズの家「カーザ・デ・ケージョ」はある。控えめな佇まい。だが、ドアを開けるとすぐに、なんともいえないチーズの香りと齋藤敏明さん(66歳)のはつらつとした顔が出迎えてくれる。

 「生き生きしているって?そうでしょうね。だって楽しんでいるんだから」。50種類ものチーズが並んだカウンター越しに立つ齋藤さんに、ハンチング帽とパイプがよく似合っている。これがずっと続けている齋藤さん独自のスタイルだ。このスタイルに、どんなこだわりがあるかと思ったら、ハンチング帽は学生帽をかぶっていた高校を卒業したとき、かぶるものがなくなって行き着いたものだという。

 その頃は、ただ髪の広がりを押さえることが目的だった。パイプも、たまたま同じ下宿の友人が大量に買い込んだものを消費するうちに好きになった。「自分の人生は人に導かれている、そんな感じもしますね。すべて流れに乗って、それほど無理せずに、今まで来ている。ツイてるっていうのかな」。

 学生帽がハンチングに変わった年、齋藤さんは電化製品の量販店に就職した。そこで担当したのは、主に仕入れの仕事。音響関係に強い会社だったのが幸いし、齋藤さんは電気店で本格的にレコード販売をするという業界初のビジネスモデルを作り上げた。当時よく聞いていたのはモダンジャズ。ジャズのコーナーは特に充実させた。

パイプも手放せない

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