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本当にやりたい仕事って何
女ひとり、韓国で起業<その2>~外国人が異国で受け入れられる秘訣~
2008/02/12

 韓国はいちばん近い隣国でありながら、日本人が商売をすることは至難の業だといわれている。過去の歴史に起因した複雑な民族感情と政治的問題が仕事への北風になることもある。前回は、それでも好きな国だからと、飲食店を開いた松本ひとみさんが韓国で起業を決意するまでを紹介した。松本さんは「韓国で一度信頼を得られたら、その強さは何ものにも代え難い」と言う。起業から今日までの松本さんの歩みを追った。

外国人女性が韓国で店を開く難しさ
松本ひとみさん

 ソウル旅行がきっかけで韓国が好きになり、語学を極めた松本ひとみさん(50歳)。その語学力を生かし、新しい人生を切り開くために、「日本人と韓国人が一緒に飲める、架け橋のような店をやりたい」とソウルで日本料理店を開くことを決意した。

 まず、ぶち当たったのは、営業許可を得るためのビザ取得の方法。韓国で外国人個人が飲食店を営む場合は“投資ビザ”が必要だ。最低でも5000万ウォン(約600万円)の資金を用意しなければならない。まだウォン安でレートはよかったものの、この投資には覚悟が必要だった。

 「とにかく全財産をつぎ込む覚悟で、1000万円を投資しました。でも、それをどのような方法で銀行に入金し、証明書を取ったらいいかわからない。ビザ取得のための書類を書くのにも、何度も役所を訪ね、研修も受けなければならない。とにかくわからないことだらけでした」と、松本さんは振り返る。大丈夫だと思った書類が通らず、ダメなのかなと思うことが問題ではなかったことも。法律の複雑さは万国共通なのだろう。

 それに松本さんの場合は、前例がなかったのだ。企業としての進出ではなく、個人が韓国で商売を始める例はまだほとんどなかった。日本人が店主だという飲食店や土産店もあるが、たいていは夫婦どちらかが韓国人の場合が多い。血縁もなにもない外国人が商売をはじめたのは、女性では松本さんが初めてといっていいほど。法と行政への粘り強い対応が欠かせなかった。


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