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本当にやりたい仕事って何
ストレス時代の“心と仕事のサポーター”を目指す<その2>~家庭での父親の役割の重要性を訴える~
2007/10/16

 55歳でキャリアコンサルタント、産業カウンセラーとして独立開業した加藤敏明さん(60歳)。初年度の年収は100万円にも満たず、苦闘が続いた。しかし、NPO法人を立ち上げ、自治体から知的障害者やニートの就労支援業務を受託するようになってから、ようやく軌道に乗り始めた。

横浜市で株式会社「就職塾」を営む加藤敏明さん

 ストレス過多社会で心に問題を抱える人が増えている。悩みを打ち明けられるカウンセラーや、就職の支援をするキャリアコンサルタントへの期待は大きい。欧米と違って気軽に専門家に相談する慣習が根づいていない日本でも、助けを求める声は日に日に高まっている。

 特に今、大きな社会問題となっているのが家族の関係だ。そのひとつがニート(Not in Education, Employment or Trainingの略語)である。前回は知的障害者の就職支援研修について触れたが、今回は増加するニートの問題に焦点を当てて、加藤さんのカウンセリング活動を紹介したい。

ニートの原因は“親子関係”にあり

 子供がニート状態にあり、悩む親は多い。ニートになる背景は多様でひとくくりにできないが、「その元をたどれば、ほとんどのケースは親子関係に起因する」と加藤さんは指摘する。今までのカウンセリング経験から導き出された結論だ。本人はもとより、保護者、とくに父親のカウンセリングがきわめて重要になるという。

 「現役時と引退後では、父親の言うことがまるで違います。バリバリ働いているお父さんは、たいてい“甘えている”と子どもを批判する。しかし、リタイアして3〜4年経つと、“私が悪かったんです”という言い方に変化します」。

就職塾で指導中のスタッフ

 リタイアして自分を顧みる余裕が出て来ると、家庭での子どもとの接し方に問題があったことを認めざるをえない、ということだろう。けれども、「父親がいちばんつらいのは、子どもが問題を抱える時期は、たいてい自分の仕事が最も忙しい時期と重なっていること」と加藤さんは、この問題の根深さを語る。

 「役職が与えられたりすると、どうしても生活が仕事中心になり、家庭のことをおろそかにしがち。特に、単身赴任の場合は子どもが問題を抱えるケースが多いんです」。

 だからこそ、ニートから立ち直るためには父親の力が欠かせない。父親の話をじっくり聞き、「お子さんとの接し方をこんなふうに変えてみたらいかがですか」と助言して、それを父親が実践してくれると、変化の兆しが見えてくることが多いという。家庭の中で、父親が果たす役割は大きいのだ。

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