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本当にやりたい仕事って何
ストレス時代の“心と仕事のサポーター”を目指す<その1>~人事の経験を生かし、キャリアコンサルタントとして起業~
2007/10/09

 ストレス因子だらけの昨今、仕事や人間関係で悩み、心に問題を抱える人が増えている。重症になる前に相談できるカウンセラーや、就労支援をするキャリアコンサルタントの役割が重要だ。企業での人事や営業のキャリアを活かして、そうした対人支援の仕事に生きがいを見いだすことも、第二の人生での選択肢の一つだろう。

 ただし、日本では欧米のように心の問題を、専門家に打ち明けて相談する慣習がまだ根づいていない。そのせいもあって、独立開業し生計を立てるのは決して容易ではない。

 神奈川県横浜市で株式会社「就職塾」を営む加藤敏明さん(60歳)も、キャリアコンサルタントをめざして55歳の時に独立したが、最初の2年くらいは「ほとんど食えなかった」という。しかし、今では公的機関などから業務委託されるまでになった。加藤さんは、どのような社会的ニーズをもとに活躍の場を見いだしたのか、今回と次回で、その仕事ぶりを紹介したい。

知的障害者の就労支援を自治体から受託
横浜市で株式会社「就職塾」を営む加藤敏明さん

 横浜駅に近い小さなビルの一室。知的障害者の就職支援研修が行われていた。加藤さんが2003年に設立したNPO法人「かながわ就職支援研修センター」が、神奈川障害者職業能力開発校から受託した研修事業だ。

 今日の課題は「応募書類の作成」。テーブルに向かい合った7名が一生懸命に履歴書づくりに取り組んでいる。加藤さんを始めスタッフ3名、そして、奥さんも加わって、その作業を見守り、励ます。

 「学歴と職歴を書くとき、緊張するなあ……」と受講者の20代の男性。若い女性スタッフが「緊張するのもいいよね、慣れちゃうより。でもあんまり緊張しすぎないでね」と優しくアドバイスする。

 履歴書を書くのは集中力を養うのにも効果的だという。「何枚も失敗するので、大変な作業です。履歴書だけでも、使う紙の量はすごいですよ。それでも、クリアした時の達成感が大きいんです。それによって、受講者は大きく変化していきます」と加藤さんは話す。

 終わり際に「みんな最初とはぜんぜん違うね。失敗が少なくなって、しかもきれいに書けるようになったよねえ」と誉める女性スタッフ。年配の男性スタッフが「明日も朝から楽しい履歴書づくり! みんないいなあ。先生は書きたくても書けないんだ。もう受け取ってくれるところないからね」と笑わせる。

真剣に履歴書作りに取り組む

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