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66歳の挑戦! 中国語習得奮戦記<その1> ~中国の時代がやってくる~

現地に行かなければ,その国の本当の姿はわからない

 国を理解するには,国語の習得は不可欠だ。そして,「外国語はその国で身につけるべき」と井染さんは断言する。ただ単に早く覚えられる,という意味ではない。「現地に行かなければ,その国の本当の姿は絶対にわからないからです」。

 それは,自らのこんな経験に基づいた確信だった。

 昭和40年代の終わりころ,日本にとってヨーロッパ先進国は,技術的にも経済的にも“追いつけ追い越せ”と目標にするあこがれの国だった。しかし,「最先端の技術を身につけて来い」と言われて欧州に赴いた井染さんは,やがて愕然とした。日本の技術のほうが先を行っていることに気づいたからである。

 「日本の技術力が欧州を超えたと日本の新聞が書いたのは,それから3年後のことでした。つくづく思いました。新聞記事やニュースからではその国の本当の姿はわからない,現地にいれば,新聞が今から3年後に書くことがわかる,と」。

 留学先は北京語言大学。2006年4月から3カ月(12週間)のコースで学んだ。留学者に選考試験はないが,井染さんにとっては大きな壁があった。基本的に60歳以上の留学生は受け入れないというのである。その年で,留学してまで語学を身につけようとする外国人がいるなど,想定していなかったに違いない。

 しかしそんなことであきらめる井染さんではなかった。「語学を勉強する意欲は十分にあること,健康上の理由で何か問題が生じたときはすべて自分の責任であることなどを誓約書に書いて提出しました。すると,1週間後くらいにはOKの返事が来ましたね」。井染さんの粘り勝ちだ。

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