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充実生活見つけた
老舗デパートに乗馬サロンを開業<その2>~人脈とアイディアでオンリーワン・ショップに~
2006/07/11

 乗馬用品といえば,乗馬クラブで購入するもの。その概念を変え,老舗デパートの筆頭,日本橋三越本館に乗馬サロンを開いた長尾吉幸さん(53歳)。「乗馬する人だけでなく,馬を愛する人のためのサロンをつくる」。開店から2年,夢はさらに膨らんでいる。

老舗デパート出店の重圧を力に変える

長尾さん

 日本橋三越本館といえば,江戸時代,現金掛け値なしの呉服屋「越後屋」に端を発した,日本初の百貨店。正面玄関の有名なライオン像に象徴される本館は1914年築のルネサンス様式が特徴で,天女像がそびえ立つ中央ホールの吹き抜けは,一面に敷き詰められた大理石と天井のステンドグラスが美しい。1999年には東京都選定の「歴史的建造物」にも指定されている老舗中の老舗デパートだ。

 そんな三越の一角に乗馬サロンを開くことになった長尾吉幸さん。「三越の出店審査はとても厳しいのです。信用と実績はもちろん,ショップの個性を重要視します。つまり,三越ブランドに合う品物を置けるのか,商品知識があるのか,運営するための優秀な人材の確保はできているのか」。重圧はひしひしと感じた。けれど,「独立して最初に持つ店が三越というチャンスは今しかない」という思いも強かった。

 まともに考えたら,まったく経営の経験がない者に,三越は出店を許さないだろう。ただ,長尾さんは会社員時代に,三越でショップ運営を成功させ,実績と信頼を勝ち得ていた。それに加え,子供の頃から触れてきた馬に関して,馬術部主将やコーチといった経験から得た豊富な知識と実績があった。

 そして,三越にとっても乗馬ショップは魅力だった。今まで乗馬専門ショップを持つデパートは全国にひとつもなかったのだ。長尾さんは三越にとって魅力的なパートナーとなる人材だと判断されたのだろう。その期待が,長尾さんを逆に大いに乗り気にさせたのである。

 「会社をやめてから開店まで8カ月の間,店舗をどこに置くか,アイテムをどれだけ揃えるかなど,試行錯誤の日々でした」。乗馬用品は,馬具,乗馬服をはじめとして,500種類以上の商品を揃えなければならない。販売と馬に関する知識を持った人材の確保も課題だった。

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