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早期退職で乗馬クラブ経営成功への道<その2> ~自分の夢は家族の夢!次世代につなげる経営を~

乗馬中

地域に溶け込み社会貢献を目標に

 取材中,合間を見ては,長谷川さんのもとに地元の人が訪れて,タケノコや野菜の差し入れを置いていく。聞けば,その中の1人は馬場の隣にある畑の持ち主で,土地を一部貸してくれている人。また,別の1人はリタイア組で,長谷川ライディングファームの宣伝用パンフレットをパソコンで作ってくれている人なのだそうだ。

 「どちらの方も無償でいろいろと助けてくれます。こうして季節の野菜まで届けてくれるんですよ」と長谷川さんは嬉しそうにいう。地域の人々とのコミュニケーションもうまくいっているようだ。会社時代は,開発者としてたくさんの人を動かし,その協力のもとにプロジェクトを作り上げていった。その経験も生きているのだろう。

 長谷川さんは,今年ちょうど60歳。今後の夢はなんだろう。

 「もともとは夫婦で,ホースセラピーを通して社会貢献をしたいと考えていました。今,会員が60名ほどですが,これを100名くらいに増やすと,経営が安定します。そしたら,社会貢献の部分を積極的にやっていきたいと思っています」。

 ホースセラピーとは,馬と触れ合い,騎乗することで,障害者の身体や心の機能回復を支援する障害者乗馬のことをいう。現在は養護学校出身の青年が,厩舎の担当として働いている。クラブ経営に関わっていない次男は,今,養護学校の教諭をしている。地域で生きていくには,地域に溶け込み,地域の仲間の力を借りると共に,地域に還元していく姿勢を持つことも大切なのだ。

 最後に長谷川さんは,「乗馬は自然と動物と接することができる唯一のスポーツ。年齢を問わないし,初心者も上級者も汗をかいて楽しめる。私はいい趣味を持ったと思うし,いい仕事を持てたと思っています」と笑顔をさらに輝かせた。

事務所外観
◆長谷川ライディングファーム
http://www.hrf.co.jp/
(本多美也子=フリーライター)
筆者プロフィール

本多美也子(ほんだ・みやこ)
就職情報誌では150を超えるさまざまな職業の人にインタビュー。大人向け旅行誌では中高年向けの癒される穴場や温泉記事を数多く執筆。シニアガイドと共にお寺や和文化をめぐる仕事も多く,地方の伝統産業,特産品について詳しい。
プロデューサ紹介

松本すみ子(まつもと・すみこ)
早稲田大学第一文学部東洋史学科卒業。
IT業界で20数年,広報,販促,マーケティングを担当。職場での心のケアに関心が向き,産業カウンセラー資格を取得。これを機に,シニア世代の動向に注目。シニアライフアドバイザー資格を取得し,2000年,団塊/シニア世代の動向研究とライフスタイル提案,コンサルティング,執筆などを主要な事業とする有限会社アリアを設立。
2002年9月,シニア世代の仲間づくり・活躍の場づくりの会「おとなのオピニオンコミュニティRyoma21」を主宰。
2004年,NPO法人おとなの暮らしと仕事研究所となる。日経BP社の情報サイトnikkeibp.jpにて「団塊消費動向研究所」を連載中。
著書に,「自分分析!つまらない毎日なら『好きな』ことで独立しよう」,「心理系の仕事を見つける本」などがある。
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