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早期退職で乗馬クラブ経営成功への道<その1> ~綿密な計画と家族の協力で夢を実現!~

馬と長谷川さん

会社の独立支援制度を利用して,趣味を仕事に

 「当時は不景気で,予算も削られ,好きな仕事ができなくなる苛立ちを抱えていました。そんなとき,会社に独立支援制度ができたんです。年収の20%をカットするが,1年間出社しなくてもよい。その間に,次の仕事を見つけるか,もしくは独立の準備をするという制度でした」。

 その頃,景気の影響もあり,すでに年収の10%カットが行われていた。長谷川さんは,さらに10%カットされても,それほど大変だとは思わなかったという。「それよりは,このつまらない毎日から脱出したい。健康面でも気力でもまだ充実している今のうちに,自分がやりたい仕事を見つけたい。それもできれば,将来,社会貢献ができる仕事をしたい」。そんな気持ちの方が強かった。

 技術者としての実績はあったから,IT業界や同業他社からの誘いはあったものの,同じ業界と仕事へのこだわりはもうなかった。とはいえ,何か他の分野での知識は持っていない。どのような仕事をしていくべきか。あるいは,事業を起こすべきか。自分のやりたいことは何か。その解決の糸口は家族全員の趣味として,長年続けてきた乗馬にあった。

 「40代から15年ほど,趣味で乗馬を続けていました。きっかけは,妻が乗馬の無料体験の抽選に当たったこと。乗馬クラブの営業作戦だったのですが,その1日の体験で,すっかり馬の魅力にとりつかれてしまいました。馬の優しさ,人間との絆の深さ,そしてスポーツとしてのおもしろさの虜になったんです。妻はもちろん,当時まだ小学生だった長男,次男,三男,長女の子供4人とともに,その日のうちにクラブに入会してしまいました」。長谷川さんは破顔する。

乗馬

 以来,馬に乗るだけでなく,次第に,調教まで手がけるようになり,そこから,クラブの経営事情もよくわかるようになっていった。

 「乗馬クラブはオーナーだけが儲けて,効率優先というところもあるんです。そういうところは,馬の手入れや設備のメンテナンスが悪い。それでは会員は上達できませんし,楽しくもない。であれば,理想の乗馬クラブを作ってしまおう,そういう意欲が芽生えたのです。家族全員が乗馬好きでしたから,私の独立開業には家族全員が賛成してくれたことも,後押しになったと思います」。

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