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充実生活見つけた
アフリカ奥地での得難い異文化体験<その1> ~JICAのシニア海外ボランティアでザンビアへ~
2006/05/22

 JICA(独立行政法人国際協力機構)のシニア海外ボランティアに参加し,アフリカのザンビアに派遣された茨城県水戸市の梅沢貞夫さん(61歳)。要請されたのは生産技術に関する職業訓練コースの開発指導だった。

 まさに「百聞は一見に如かず」,行ってみなければわからないことがたくさんあった。35年間のサラリーマン生活とは全くかけ離れた2年間のアフリカ奥地での異文化体験は,与えるものと同じくらい,得るものも大きかった。

エンジニアの経験を途上国で生かしたい

 総合電機メーカーの研究所で,多様な製品の信頼性評価技術の研究に携わっていた梅沢さんは,58歳で早期退職制度の利用を決意した。「若い人を引き立てるためにも,早く退いて第二の人生を始めよう」との思いからだ。だが,退職後に何をするか決めていたわけではなく,しばらく休養期間を置いてじっくり考えるつもりだった。

梅沢貞夫さん

 そんな折り,通勤電車の社内吊り広告に,ふと目がとまる。JICAのシニア海外ボランティア募集だ。海外へは出張で行ったくらいで,海外旅行もしたことがない。だが,自分のキャリアを生かせるかもしれない,と梅沢さんは考えた。

 梅沢さんは直近10年間,研究開発そのものではなく,問題解決の橋渡しをする窓口業務に就いていた。工場では設計や技術上で数多くの問題が発生する一方,研究所内には多様な技術を持つ人がいる。この二つをうまく結びつけて問題を解決する仕事だ。

 「それこそ半導体から原子力まで扱っている会社なので,ほとんどあらゆる製品にかかわることができました。こうした経験を生かせればなあ,と漠然と考えていましたので,途上国への生産技術移転というボランティアの仕事はそれにふわさしいのではないか」と。

梅沢貞夫さん

 相手国からどんな要請が来ているのか。とにかくそれを確かめようと,体験談&説明会に参加した。これを聞いて,梅沢さんの決意は固まる。幸い,経験を生かせそうな要請が2カ国からあった。チュニジアとザンビアだった。ザンビアという国はあまり知らなかったので,第一希望をチュニジアにして申し込んだ。

 この段階で家族に話をした。JICAの規定では配偶者と18歳未満の子どもは随伴できる。「一緒に行くか?と,妻に聞いてみました。さすがにアフリカ奥地の知らない国だったので,妻は二の足を踏みましたね」と梅沢さんは笑う。


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