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本当にやりたい仕事って何
国際交流の架け橋に<その2> ~パキスタンの発展を願う民間外交の一員として~
2006/05/16

 前回は,木村さん(66歳)が観光に関するキャリアを積み重ねていった経緯と,技術協力を決意するまでのいきさつについて触れた。今回は,木村さんがパキスタンに行くようになった経緯,そしてパキスタンでの実際の活動を追っていくことにしよう。

パキスタンへ単身赴任
木村さん

 木村さんがJICA(独立行政法人国際協力機構)の試験を受けた当時,派遣先の候補国としては,アルゼンチンとキューバ,それにパキスタンの3カ国があった。「アルゼンチンかキューバなら女房も一緒に行くといいましてね。アルゼンチンならタンゴが聴けますし,ワインも有名ですから。それに,キューバは葉巻がおいしいんですよ」と笑いながら木村さんは語る。

 ところが,誰しも同じことを考える。アルゼンチンもキューバも,すでに行く人は決まっていたらしい。JICAからは,ぜひ,木村さんにパキスタンに行ってほしいという話があった。少し躊躇したものの,生来,チャレンジ精神旺盛な木村さん。結局,パキスタンへの派遣を承諾するが,残念ながら単身での赴任となった。 

 木村さんがパキスタンに到着し,最初に観光省と交渉したことは,自分のパートナー選びだった。なんといっても上意下達のお国柄である。極力,権限を持った人にパートナーとなってもらわないことには,今後の活動にも支障を来たす。さすがに,海外との交渉の多い仕事をしてきた木村さん。どうしたら海外で自分の仕事を円滑に進めることができるか,ということをよく知っていた。

 パキスタン観光省が木村さんのパートナーに選んだのは,観光省のナンバー3である次官補のキルギ氏だった。この待遇は,パキスタン政府の並々ならぬ意欲の表れだろう。パートナーが次官補なら,ほとんどの話がスムーズに運んで行くに違いない。

 木村さんがキルギ氏に最初に要請したのは,自分自身がパキスタンを観光することだった。「実際にあちらこちらに行ってみないことには,日本人がパキスタンに観光に来たとき,何を喜び,何を不満に思うか分かりませんから」。

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