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団塊世代のための定年準備講座
雇われない働き方・起業をめざす<その7>〜実例にみる「ひとりビジネス」の成功例〜
2009/01/20

 起業の目的と思い入れは人それぞれだが、前回書いたように、先例から学べること、得られるヒントはたくさんある。今回から、いくつかの実例を挙げ、どのような方法と経緯で起業したのか、どんな思いや心構えがあったのか、そこには、どのような苦労や喜びがあるのかを紹介していくことにしたい。

 最初は、誰にも邪魔されず、自分のアイデアと能力で始めることができる「ひとりビジネス」。もう誰かに使われたくない、誰にも気を使わずに、自分の好きなように働きたいという人に向いている。他人と積極的にかかわることが苦手な団塊世代にはオススメかもしれない。

専門性と資格+積極性とアイデア

 中高年の独立で優位なことといえば、会社というビジネスの現場で、長年培った知識と技術や経験があるということだろう。それを生かして、一人で仕事を始める人は少なくない。「○○士」「○○師」と付くことから「サムライビジネス」などと言われたりする。いわゆる自営業である。

 自営業には弁護士や司法書士、社会保険労務士などのように、資格がなければできない仕事もあるが、知識と実力があればできる仕事もたくさんある。ただ、事業には営業がつきものだから、資格はあった方が断然有利だ。資格を取って、積極的に生かしながら収入を得ている人は多い。

 人事部門の経験者が多く取る資格に、キャリアコンサルタントや心理カウンセラーがある。Aさん(65歳)は長く人事畑で働いてきた。仕事柄、仕事が合わないとか、転職したいと訴える若手社員、家庭の問題を抱えて仕事に身が入らない中堅社員、リストラの対象となるのではないかと悩む社員などの話を聞く機会があった。

 相談の重要性を感じたAさんは、関連資格を取る一方で、会社にキャリアカウンセリング室の開設を提案する。最初、会社はまったく理解してくれなかった。しかし、データに基づいたプレゼンなどが功を奏して、ついに会社も相談室の設置を決定。Aさんは最初の室長に就任する。そして、定年。

 大事なのはここからだ。Aさんは個人で相談室を開設する。いろいろと考えた末に、まずは引きこもりやニート、その親の相談に乗ることを柱にした。会社の同僚にも、そんな子供を持って悩んでいる人がいたからだ。また、何か特色を出さないと、仕事には結びつかないということにも気づいていた。

 そうしたアイデアと積極的な働きかけで、自治体の相談業務を受けるようになり、最近は、その道の専門家として講演やセミナーでの講師のリクエストも来るようになった。Aさんの強みは豊富な経験に基づく、適切なアドバイスである。


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