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充実生活見つけた
映画作りで人生観を変えた男たち<その1>~上昇志向から「降りてゆく生き方」に向き合うまで~
2009/06/22

 仕事をしていれば上昇志向は当たり前だ。一冊の本との出会いを機に、その本を映画化する企画を立て、ヒット間違いなしともくろんだ二人の男がいた。映画化権も取得し、プロジェクトは順調に動き出したはずが、歯車は思わぬ方向へ回り出す。2007年からの大量退職が取りざたされていた団塊世代をテーマに選んだことが、自らの人生観をも変えることになったのだ。二人が決めた映画のタイトルは、なんと『降りてゆく生き方』だった。

団塊世代の映画をつくろう!
映画製作を企画した磯村健治さん

 ある日、映画製作会社を経営する磯村健治さん(60歳・当時56歳)は、若い友人であり、ビジネスパートナーでもある森田貴英さん(38歳・当時34歳)から1冊の本を手渡され、「これを映画にしたら面白いのではないか」と提案された。“団塊の世代”という名称の生みの親である堺屋太一さんが書いた『エキスペリエンツ7 団塊の7人』という本だった。

 定年退職した団塊の世代が、その知識と経験を生かしてまちおこしに挑む痛快物語のことを雑誌で知っていた磯村さんは即答した。「やろう!」。まだ、シナリオがあるわけではない。出演者も決まっていない。しかし、団塊の世代を主人公にすれば、面白い映画が作れるのではないか、話題にもなるはず・・・。二人の「直感」だった。

 簡単に二人を紹介しておこう。磯村健治さんは昭和24年生まれのまさに団塊世代だ。俳優を志して上京。多くの作品に出演したが、その道を中断し、映像作品の製作業務に転身、現在はエンタテイメント関連ビジネスの総合プロデュースや映画・CM制作会社を経営している。

 そして、森田貴英さんは弁護士だ。国内外のエンタテイメント関連の業務を多く手がけ、磯村さんとの付き合いも長い。しかし、彼の両親は団塊の世代よりも年上、自分自身は全く年下、団塊の世代についての知識も関心もなかったと言ってよい。こんな二人の直感が、映画づくりに向けて動き出したのである。2005年のことだった。

映画の主役は武田鉄矢さんと苅谷俊介さんが演じる

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