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充実生活見つけた
60歳からの百名山挑戦<その2>~人とともにある森の歴史を紹介し続ける~
2008/04/14

 定年直後、2年で日本の百名山を踏破した米倉久邦さん(65歳)。その軌跡は、前回紹介した。日本山岳会、スキー山岳会の会員でもある米倉さんは、百名山を登り終えた今日でも、また新たな一期一会の登山を楽しんでいる。

 そんな米倉さんが最近、特に注目しているのが「森」である。元来、人は森とともにいた。しかしここ何百年、森と離れて生きている。だから今こそ、森へ帰ろう―米倉さんはそう語る。

世界的にも豊かな日本の森
米倉久邦さん

 東京にも森があるのをご存知だろうか。東京は都会ながら意外に緑は多い。都を中心に森作りにも力を入れており、森林ボランティアの活動も活発だ。都が管理している奥多摩の森は、東京都の水源となっているが、それも一朝一夕にできたことではなく、興味深い歴史を持っている。

 もともと徳川の御料地だった奥多摩の森は、明治維新で管理者があいまいになり、あれに荒れた。近隣住民が勝手に森に入り、盗伐するなどざらだったという。森が荒れると洪水が続く。そんな荒れた森の管理を都が始め、何十年もかかって立ち直らせ、今の森ができたという。

 いま世界的に森は小さくなってきているといわれる。日本もそうなのだろうか。「日本は国土の7割は森です。面積は変わりませんが、その中身は変わってきています。むしろ、森林の蓄積量は増えているんですよ」(米倉さん)。

 森がどんどん茂って幹が太くなると、蓄積量が増えていることになる。ただし、手入れされていない場所では森が荒れてしまい、結果、土砂崩れなどが起きる。手入れさえすれば、日本の森は安泰。島国であり、温暖湿潤である日本は、木を伐採しても、また生えてくる。そんな恵まれた場所は、世界でもまれだという。

 「きちんと森を手入れすれば、自然の多い理想的な国になる可能性がある」と米倉さん。森を手入れするためのボランティアは存在する。ただ、森作りにはやはりお金がかる。資金の面でなかなか全国各地に広がらないというのが、悩みのタネになっているようだ。

右端が米倉さん。これからホイットニー山群のピーク、マウントロックを目指す

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