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充実生活見つけた
生活の中で普通にアートを楽しんでもらいたい<その1>~「アートソムリエ」を目指したサラリーマン~
2007/07/16
「アートソムリエ」を自称する山本冬彦さん

 「アートソムリエ」。聞きなれない言葉だが、山本冬彦さん(59歳)は、自らをそう称している。いうなれば「アートの伝道師」だ。絵画収集などは金持ちの趣味と思われがちだが、それは著名作家しか頭にない先入観。自分の目を信じて、まだ無名・若手作家の作品を選べば、ゴルフ1回分、ブランド品1点分程度の値段で購入できる。それが本当のアートの楽しみ方というもの。

 アートコレクション歴30年の経験を生かし、自分と同じ普通のビジネスパーソンに、生活の中で身近にアートを楽しんでもらいたい。そんな思いから、山本さんは、画廊の案内など指南役を買って出ている。自身はアートソムリエとして、どんなセカンドステージを送ろうとしているのか。2回にわたって紹介したい。


銀座の路地裏のレトロな“画廊ビル”
銀座奥野ビル

 東京・銀座の路地裏に、その一画だけ昭和初期にタイムスリップしたような、レトロな煉瓦造りのビルがある。戦災を生き延びた築70年の建物は手動式エレベーターも古式ゆかしく、階段の手すりや廊下の堅牢な造作にも、長年の風雪を耐え忍んだ貫録を感じる。

 この建物が、「画廊ビル」として知られている奥野ビルだ。6~8畳ほどのスペースの小さなギャラリーが20軒ほど集まっている。実は、画廊ビルになるきっかけをつくったのが山本さんなのだ。

 山本さんがアートソムリエ活動の拠点として、書斎兼コレクションルームにと、このビルの1室を借りたのが10年前。当時は、個人事務所などが入居している建物だった。だが、レトロな風情を生かして、表参道にあった同潤会ビルのように、アートやファッションのギャラリーが集まれば素敵だなと考えた。

 「家賃をわざわざ現金で払いに行って、大家さんから情報収集していました。で、空き室が出るという情報をもらったら、知り合いに声をかけたりして。そうしているうちに、いつのまにか20軒くらい画廊が集まるようになりました」と山本さん。次第に人気になり、今では入居の順番待ちとなっているほど。

 山本さんの案内で、各フロアの画廊を見て回った。さまざまな作風の若い作家たちが個展を開いている。価格は小さな版画なら数千円からと、確かに求めやすい。作家自身と会話を交わしながら、世間の評判や名声とは関係なく、自分の目で判断して気に入った絵を少しずつコレクションしていく。その楽しさが分かるような気がした。


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