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充実生活見つけた
一輪草とホタルが息づくふるさとの森を再生<その2> ~愛すべきふるさと作りにアイディア総力戦!~
2006/08/07

 埼玉県南東部のベッドタウン川口市。その小さな里山に咲く絶滅危惧種の一輪草。豊かな自然のシンボルとなったその花のもとで,お金はないが,男たちが失われた自然を回復すべく,知恵と行動力で,ほんもののふるさとを再生させ続けている。前回は,その設立経緯を紹介した。今回は,存続の危機をどんな工夫で乗り切ったかを語ってもらう。

資金調達はアイディア商品の開発でしのぐ
一輪草

 埼玉県の準絶滅危惧種「一輪草」の育つ環境を整えるべく,不法投棄のゴミの収集,密集した木々の伐採,遊歩道の木道の整備など,「安行ふるさとの森」をよみがえらせてきた「安行みどりのまちづくり協議会」のメンバーたち。一輪草は市の天然記念物に指定を受けるに至り,現在では開花時期の4月に「一輪草まつり」が開かれるまでになった。川口市長が名刺にその花の写真を使用するほど,地域の貴重な花として認知されている。

 しかし,平成9年から3年間の約束だった川口市の助成が打ち切られる時が,とうとう来た。「市は,事業は一応完成したというけれど,自然保護活動に完成はない。しかも,維持していくだけでも経費がかかる。だからといって,ここでやめてしまうわけにはいかない」と会のメンバーは悩んだ。メンバーは熟年世代がほとんどで,潤沢な活動資金を持っているわけではない。これからが本当の正念場だった。

 幸いにも,会にはさまざまな能力を持っているメンバーがいた。その能力をフル活用することにした。元・生物教諭の西川さんを中心に,間伐材を使ったバッチや木や種を使ったアクセサリーづくりをして,資金を稼ぐ。また,廃止になった木の橋を市内から譲り受けて,遊歩道にするなど,物資,資金の調達を工夫するようになった。

手作りバッチ

 間伐材を使ったバッチは,ホタルやメダカ,フクロウなど,森で見られる生き物をイラスト化した焼き印を使ったかわいいデザイン。森の生き物の勉強にもなる。数種類の木の種を使ったペンダントは,女性用のアクセサリーとして販売した。これらは森の作業ができない雨の日に会員が作ったもので,一輪草まつりや,他地域の催し物に参加して販売している。

 こうして,助成金を失ったものの,会員60名と賛助会員160名からの会費,そしてバッチなどの物販で活動費を捻出。足りない部分は,積極的な会員の物心両面の奉仕を得て,会の活動は継続している。

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