ここから本文です
充実生活見つけた
エレキサウンドに若き日の情熱を呼び戻す<その2> ~エルカミーノのオーナーが語る「徹夜してもやりたいこと」~
2006/06/26

 会社帰りにぶらりと立ち寄って,ベンチャーズを演奏する。来店客同士が演奏を楽しむ参加型ライブハウスが「赤坂エルカミーノ」だ。夜ごと団塊世代のおじさんバンドが,エレキギターをかき鳴らす。見知らぬ同士でも,かつて同じように心震わせた音楽なら,目配せ程度で息が合う。新しい仲間ができる。そこから第二の人生へ向けた何かが芽生えるかもしれない。

 その1では,そんなおじさんたちの演奏に熱中する姿を紹介した。実は,“エレキおやじの隠れ家・エルカミーノ”のオーナーこと,戸田健治さん(55歳)自身,23年間のサラリーマン生活に別れを告げ,第二の人生をこの店とともに歩み始めた人だった。

別の人生は「徹夜してもやりたい」ことを

 戸田さんの転機は45歳のときに訪れた。勤務先の富士ゼロックスの早期退職制度を利用することにしたのだ。だが,辞めた理由は決して仕事に不満や限界を感じていたからではない。

戸田さん

 「仕事はやりがいがあったし,給料も良かった。人を大切にする会社ですからね。でも,このままずっと定年までいるのも一つの人生だけれど,別の人生も見たいな,と。それには,気力も体力も旺盛な今しかない,と思ったんです」。

 辞めて何をするのか,明確なビジョンがあったわけではない。だが基準だけは決めた。「徹夜してもやりたいこと」だ。「それは何だろう,と考えたら,やはり若い頃からずっと好きだった“音楽”という結論に行き着きました」。

 学生時代には憧れだったヴィンテージ・ギターを今なら買えることに気づいて,バンド熱を再燃させるケースは多い。戸田さんもその一人。モズライトを購入し,ベンチャーズのコピーバンドを始めていた。年に60回もライブをしたくらいだから,趣味の領域を超えていたといっていい。結婚式やパーティだけでなく,ライブハウスでも演奏した。かといって,まさかバンドで商売をしよう,などと考えたわけではない。

ディスプレイ

 「練習するのにスタジオ借りると高いでしょ。ならいっそのこと,店をつくっちゃえ,という乱暴な発想もあったりして(笑)。プロのバンドが演奏するのではなく,アマチュアが自分たちで楽しめるライブハウスができないか,と」。

 プロのバンドを入れれば固定費がかかる。ならば,自分の好きな曲だけを求めるお客さん主体の店でいいではないか,という発想だ。

 「で,音楽はベンチャーズ。いちばんわかりやすいので,これをピンポイントに始めたんです。ビートルズやオールディーズはすでにありましたが,“ベンチャーズが弾ける店”というのは,あまりなかったから」。

1ページ 2ページへ 3ページへ 次のページへ
この記事のバックナンバーを読む
「セカンドステージ マガジン」 配信開始
セカンドステージでは,HTMLメール「セカンドステージ マガジン」の配信を始めました。毎週1回水曜日に配信いたします。
サイト上の更新情報やイベント,セミナーの情報をお送りするとともにメールならではの特典,イベントの提供をいたしていく予定です。
メール配信をご希望の方はこちらのページからで配信登録をお願いします。

→バックナンバーはこちら

セカンドステージ メールマガジン
サイトマップを見る
セカンドステージ連載一覧


日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る