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エレキサウンドに若き日の情熱を呼び戻す<その1> ~おじさんバンドの発信源「赤坂エルカミーノ」に集う仲間たち~

見知らぬ同士がベンチャーズで息を合わせる
ビンテージ・ギター

 「赤坂エルカミーノ」にはギター,ドラム,キーボード,アンプなど,必要な楽器と設備が揃っている。客は手ぶらでやってきて,生演奏ができる。壁にはフェンダー,ギブソン,モズライトなど,ヴィンテージ・ギターがずらり。そのほとんどが常連客の愛用品で,店が預かっている。

 客は,ほとんどがネクタイにスーツ姿のおじさんたち。最初は,おとなしくグラスを傾けていたが,誰からともなく,ステージに上がり,いつのまにかメンバーが揃って,演奏が始まる。見知らぬ同士でも,ベンチャーズなら二言三言ですぐに息を合わせられる。それがいいところだ。

 『キャラバン』『10番街の殺人』『パイプライン』…。懐かしのベンチャーズ・メドレーが続く。ベースの堀さんに,仲間から「よっ,3年振り!」の声援が飛び,笑いが弾ける。演奏しているほうも,聴いているほうも,実に楽しそうだ。

 最初のグループが心ゆくまで演奏すると,メンバー交代。今度はボーカルが入って,GSナンバー好きなグループが待ちかねたように,舞台に登場する。堀さんに代わって,バックをつとめるのは三島さん。そして,リードギターはエルカミーノのオーナーの戸田健治さん。生バンドをバックに,気持ち良さそうに歌うのは江田(ごうだ)康雄さんだ。

演奏中

 この日,江田さんが最もノリノリで歌ったのは,カーナビーツの「好きさ好きさ好きさ」。リードボーカルのアイ高野ばりの振り付けで,絶唱する。それを聴いていた誰かが「そういえば,アイ高野が最近亡くなったね」とつぶやく。それに答えて,別のお客さんが「そうそう,53歳か,54歳だよね,まだ…」。そんな会話が交わされるのも,同じ世代だからだ。

 おじさんたちの演奏は,ただ楽しいだけではない。そこに,それぞれが生きてきた人生や思い出の味付けがある。だから,さらに,はまってしまうのだ。

 やはり,先輩に連れていかれてから病みつきになったという江田さんは,エルカミーノについて,「オーナーの人柄はもちろん,来ているお客さんが気持ちのいい仲間ばかりで,素晴らしい」と話す。ここでは演奏だけでなく,コミュニケーションが重要なのだ。「ほろ酔い加減で仲間と歌ったり,演奏している時は,人生をエンジョイしている実感があります。翌日は気分爽快。リフレッシュして会社に向かえます」。

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