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充実生活見つけた
みこしを通して粋に文化を語る<その2> ~海外駐在で気付いた日本文化の大切さ~
2006/03/13
みこしを担ぐ直井さん  2000年,浅草の三社祭でみこしを担いだ直井和夫さん(54歳)は病みつきになり,みこし同好会に入った。それから5年後の2005年夏には,20ページの小さな雑誌まで自費出版した。その名も『神輿瓦版』。創刊号は2500部で,一冊200円。「みこしを通して粋な交流と日本文化を掘り下げる」ことが目的だ。

 直井さんは商社マン時代,海外駐在の経験から,日本文化を外国人にきちんと説明できることの大切さを痛感した。「第二の人生は,それまでの仕事で得たことを社会に還元したい」――。『神輿瓦版』には,直井さんのそんな思いが凝縮している。そして,それは異文化の間で揉まれた人生経験から,おのずと生まれた活動でもある。

『パッチギ!』そのものだった青春時代

 直井さんは東京都板橋区で生まれ育った。近くには朝鮮高校と米軍の王子キャンプがあった。いうなれば,子どもの頃から異文化になじんでいたのだ。昨年,『パッチギ!』(井筒和幸監督)という映画が評判になった。1968年の京都を舞台に,在日朝鮮と日本の高校生との乱闘騒ぎ,そして恋と友情が描かれる。直井さんの青春時代も,「まさにあんな感じだった」という。

直井さん

 「あの雰囲気が,一つひとつ染み込むようにわかります。京都と板橋で場所は違っても,同じ時代の空気を吸っていたんですね。米軍の王子キャンプでは年に2回,地域の住民が参加できるオープンキャンプがありました。将校の奥さんが焼いてくれた子どもの目には畳くらいの大きさに見えたカステラ。ソフトボールでピッチャーが腕をぐるぐる回して投げる豪速球。どちらも強烈な印象として残っています」。

 高校時代はアメリカのモダン・フォークに魅かれ,PPM(ピーター・ポール&マリー)に倣ったバンドを結成。歌詞への興味から外国語に関心を持ち,大学はスペイン語学科へ。総合商社に就職し,繊維機械を中南米で売り歩く。

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