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充実生活見つけた
みこしを通して粋に文化を語る<その1> ~“現代の瓦版”を自費出版するまで~
2006/03/06

 貿易会社と会員制バーを経営する傍ら,「みこし」のリトルマガジン『神輿瓦版』を自費出版した直井和夫さん(54歳)。総合商社を早期退職し,「第二の人生は社会貢献型の仕事を」という基軸を立てた。

 『神輿瓦版』の創刊も,単なる趣味の延長ではない。商社マンとしての駐在経験から,日本文化を語れる大切さを痛感したことが引き金になっている。これまでの仕事を通じて得たものを社会還元したい--。そんな思いをひとつの形にした例を今回は紹介しよう。

浅草の三社祭でみこしに病みつき

 直井さんは商社マン時代の海外駐在中,現地のコミュニティへ入っていくことが好きだった。そのとき,コミュニケーションを深めるいちばん手っ取り早い方法は,文化の違いを入り口にすること。誰もが興味を持ってくれる。

直井和夫さん

 「現地の人たちと話していて,仕事や経済の話ばかりでは,うわべだけのつきあいにしかなりません。特にヨーロッパの人たちは自分の国の文化に誇りを持っていて,よく知っているし,それについて話すのが大好きです。日本人も当然,自分たちと同じだと思っている。だから,文化のついての話題がないと,現地のコミュニティに入っていけないんです。それで,もう少し日本文化のことをきちんと知っておかないといけないな,と痛感しました」。

 少しずつ興味のあることを勉強し出した直井さんは,5年前に「これだ」とのめりこめる対象を発見した。それが,みこし。浅草に住む友人のつてで三社祭に参加し,みこしを担がせてもらったのだ。子どものころ以来の経験だった。

直井和夫さん

 「ほんとに楽しくて。担ぎ手みんなでリズムをとっていくのが面白いんですね。そりゃあもう,出来あいのロックコンサートなんてメじゃないくらい,盛り上がります。それでいて,そこそこ統率があるし,若い人たちは年長者への挨拶もきちんとできて,礼儀正しい。そんなところにも魅かれたんですね」。

 みこしは本来,祭りを主催する神社の氏子が担ぐものだが,担ぎ手も少子高齢化。その一方で,氏子ではないが祭りでみこしを担ぎたい人がいる。そこで,みこし同好会ができて,各地の町内会と連携して助っ人に出る。直井さんも同好会に参加して,みこしに病みつきになるうち,ある思いがふくらんできた。

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