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充実生活見つけた
第2の人生を,地域のボランティア活動にかける <その2>
2005/06/28

 誰も知り合いのいない東京で,自分から働きかけることで地域デビューした結縁明彦さん(65歳)。おもちゃドクターとしての活動が契機となって,仲間や仕事がどんどん増えていった。地域でのボランティア活動は,何よりも自分自身の満足感を高めてくれる。今回は,そんな活動の実際と活動にかける思いを語ってもらいます。

子供たちの笑顔から達成感をもらう

 「ぐるんぱ」の活動は,今年ですでに7年目を迎える。活動には,大量消費,使い捨てが当たり前となった今の時代,子どもたちにモノを大切にする意識を芽生えさせ,環境に優しい暮らしを考えるきっかけづくりにしてもらおうという大きな目的がある。

 しかし,結縁さんが考えているのは,まず,ナイフすら持ったことがない子どもたちに,和式ナイフ肥後守(ひごのかみ)やニッパーやハンダごてなど道具の正しい使い方を教えてあげたいということ。自分で作ること,修理することの面白さを感じてもらいたい--なにより,この思いが強いのだ。

 「私らが小さいころは,戦後まもなくのことだったので,竹とんぼ,竹馬などはもちろん,野球のグローブ,ボールまで手作りして遊んだものです。いまの子どもたちはもとより,その親の世代でさえ,おもちゃは買ってくるもの。自分で作り出した経験はほとんどないのではないでしょうか」。

 そこで子供たちに,夏休みなどを利用して,「NPO法人えこひろば」内の木工クラフトグループの手伝いをしてもらうことに。最初は恐る恐るながら,ノコギリやカナヅチを使って作品作りに取り組んでいる子どもたちの顔は,次第に生き生きと輝きだすと言う。「壊れて動かなかったおもちゃがまた動き出した,自分で何かを作り出せた,そんな喜びの表情を見ると,私自身も本当に満足感を覚えます。それは,会社員として一つの仕事を成し遂げることと同じくらい,いや,それ以上の達成感かもしれませんね」。

 「ぐるんぱ」としての活動は,いまのところ月に1日だけ。活動拠点として区から提供してもらっている施設は他のエコグループとの共同使用となっていて,「ぐるんぱ」だけで占拠するわけにはいかないからだ。もっと活動日を増やしたくても,難しいのが現状。また,その場では直しきれなかったおもちゃは結城さんがいったん預かり,自宅に持って帰って修理することになる。こうした不便を解消するためにも,何とか,常設のおもちゃ診療所を確保したいというのが,結縁さんの一番の願いである。

 それでも,子供たちの笑顔を見たくて,「ぐるんぱ」のメンバーは要請があればどこにでも出かけていく。パンフレットには「あなたの町でも,おもちゃ診療所を開きます」という一文が掲載されていた。

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