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今さら聞けない資産運用の基礎を知る第1回
あなたはお金の“奴隷”になっていませんか?
2005/06/08

 人類が「お金」を手にした時から,人は2つのタイプに別れました。それは,「お金の為に自分が働く人」と「自分の為にお金が働く人」です。どちらが「お金の奴隷」かは,考えて見れば明白です。答えは前者です。あなたは,どちらですか?

最初は誰しもがお金の奴隷

 すべての人はお金との間に主従関係を持っています。もし,あなたが若者の時であれば,お金に対して従である事は当たり前です。若いうちは誰しもが,生活の為に働き,収入の多くを消費します。そして,少しずつ貯蓄が出来るようになり,徐々に個人差が広がっていくのです。時間が経過すると,何割かの人は主従の関係を逆転させていきます。つまり,お金に対して主(あるじ)の立場を確立していくのです。

 最初から主(あるじ)になれる人は,そう多くはありません。経済的に恵まれた環境下に生を受けた人,または一部の幸運に恵まれた人達です。多くの人は,最初はお金に対して従であり,奴隷的ではありますが,何割かの人は,いずれお金を従えるようになるのです。

借りている金利と運用益を比べてみよう

 その違いをもたらすものとは何でしょうか。幾つかの答えは思い浮かぶかもしれませんが,そのうちの一つは間違いなく「金利」です。

 皆さんの生涯金利の収支を考えてみてください。ここでは,金利の定義を「お金がもたらす正負の利回り」と捉えます。住宅や車の購入,そしてクレジット払いなどで発生する金利と,銀行やその他金融機関からもたらされる金利。これらを,運用益との比較をしてみると,多くの方はマイナスに陥ります。
 この様なケースの場合,労働による収入以下の生活をしていることに甘んじていることになります。つまり,本当に稼いだお金の多くを「金利」に吸い取られてしまい,本来は享受できる生活レベルを維持できない環境下に自ら入り込んでしまっているのです。

 あなたがもし,お金に対して主(あるじ)の立場になりたいのであれば,まずは金利収支をプラスにすることから考えていく必要があります。それには,運用の世界のルールや中長期的な戦略が必要になってきます。闇雲に選んだ株で大儲けするのも一手ではありますが,それは多くの人にとってギャンブルであり博打です。

金利収支の改善には知識も必要

 あなたが現在,家計から切り離せる貯蓄(=中長期的に投資できるお金)があるのであれば,金利収支を改善できるチャンスがあるはずです。貯蓄以外に必要なものは「知識」です。あせる必要はありません。飛行機も離陸するまでには滑走路を走ります。まずは,飛び立つ準備を整えましょう。

 ですからまずやるべきこととは,いきなり金融商品を選んだり,提案を受けたりすることではありません。自分で自信を持って,自分にふさわしい金融商品を選ぶ為の知識を吸収することなのです。金融商品の選択は自己責任が伴います。もしかしたら,選択する段階で勝負はついているのかも知れません。

 次回は,金融商品を選ぶ際に必要なステップについてお話したいと思います。


山田英次(やまだ・えいじ)
ブレインズパートナー有限会社代表取締役,ファイナンシャル・プランナー。

私立麻布高校を卒業し,慶應義塾大学にて国際経営学を専攻。外資系金融機関を経て,独立系金融コンサルティング会社を設立し,現在は主に全国各地で開催される講演会を通じてのアドバイスを精力的にこなす。住宅購入,教育資金,セカンドライフに向けた資産形成など,個人の生活に密着したコンサルティングにおいて,多くの実績があり,幅広く支持されている。
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