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著者に聞く
医療難民を出してはならない!<その1>~介護療養病床の削減に「待った」を叫ぶ医師の闘い~
2009/03/30

 「あなたの病状ではもう入院はできません。1ヵ月以内に退院してください」。今、病院からこう告げられ、困惑する患者が増えている。なぜ、入院して医療を受けられないのか?それは厚生労働省が打ち出した制度変更のためだ。

 つまり、患者の医療の必要度を3段階に区分し、必要度が低いとされる「医療区分1」の患者の医療報酬を、採算が合わない水準にまで下げてしまったのだ。結果的に、多くの患者は病床を追われ、在宅療養か老人保健施設への入居を選択せざるを得ない状況になっている。医療難民の誕生だ。

 人間らしい最期を考えたとき、それで良いのか?「高齢者医療難民」の著者・吉岡充氏は異議を唱える。

介護療養病床と医療療養保険に違い
高齢者医療難民 介護療養病床をなぜ潰すのか
PHP新書
吉岡充:東京都八王子市・上川病院理事長

―― 病院で医療を受けられないとはどういうことですか?

吉岡: まず療養病床のことを整理しておきましょう。病院や診療所には長期療養を必要とする患者のための「療養病床」があります。このうち介護保険が適用されるものが「介護療養病床」、医療保険が適用されるものが「医療療養病床」です。

 現在、25万の医療療養病床があり、13万床の介護療養病床があります。この医療療養病床を平成24年までに15万床までに削減、介護療養病床を平成23年までに廃止または転換するというのが、厚生労働省から打ち出された再編決議です。

 それを実現するための方策として、まず患者を医療区分1、2、3という3段階に分けることになりました。医療区分3とは医師や看護師による24時間体制の監視・管理を要する状態です。たとえば24時間持続点滴や人工呼吸器の使用、発熱を伴う場合の気管切開・挿管のケア、そういう非常に重症なレベルです。


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