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著者に聞く
リンボウ先生流「風通しの良い個人主義」のすすめ<その2>〜「地元デビュー」より「家庭デビュー」が先〜
2008/09/10

 日本書誌学・国文学の専門家にして、ロングセラー『イギリスはおいしい』(文春文庫)で知られる作家であり、料理本も書けば、歌曲の作詩も手がける多才なリンボウ先生。新著『新個人主義のすすめ』(集英社新書)では、利己主義ではなく、互いが干渉せず尊重しあい、快適に暮す生活の知恵としての“個人主義”を提案している。この生き方は、ミドル以降の世代にもヒントになることが多い。

 前回は、会社や組織と折り合いをつけて個人主義を貫く術について聞いたが、今回は個人主義の精神を生かして、夫婦関係を円満に保つ秘訣を説いてもらう。

「巻き込まない」からこそ仲良くできる

―― 子どもが独立してリタイア間近になると、夫婦関係が生活の大きな課題の一つになります。夫婦間で個人主義を成り立たせるにはどうすればよいでしょう。

新個人主義のすすめ
(集英社新書)
著者:作家、国文学者 林 望

: それが、この本の最大のテーマです。妻と夫の意見が最も食い違うのが、まさに個人主義にかかわるところ。特に、団塊の世代はこの傾向が強い。夫が外で働いて、妻は専業主婦という生活スタイルが大多数だからです。

 妻は、今までさんざん「おさんどん」してきたのだから、夫が定年になったら留守番でもさせて、自分は友だちとどこかへ旅行でもして歩きたい。一方で夫は、家族のために粉骨砕身働いてきたのだから、定年後は女房に生活の面倒を見てもらい、時には一緒に旅行でもして……と考えている。

 男は仕事なら仕事一点張り、趣味もゴルフならゴルフでオタク的にのめりこみ、一つのことをとことん深めたい人が多い。いわば「モノ・ファンクショナル」な脳の構造をしています。女は仕事も趣味も両立させ、芝居も観ればコンサートにも行き、スポーツもすればボランティアにも精を出す。いろんなことをしたがる「マルチ・ファンクショナル」な構造の脳をもっている。まずは、こうした違いがあることを互いに認識することが必要ですね。

―― つまり、夫婦個別の趣味や嗜好に互いを巻き込まないようにする?

: そうです。巻き込まずに仲良くする。巻き込まずに、そっぽを向いているんじゃ、しょうがないけど(笑)。でも、巻き込まないからこそ、仲良くできるんですよ。内心は嫌なのに連れていく、ついていくなんていうのは、どうしたって無理がきます。


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