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株式投資の達人に学ぶ!編(2)

定年間近なら貯金感覚で投資する

 具体的には、どういう投資スタイルがいいのだろうか。
「初心者の方には、10万円を元手に数年間、株の練習をしましょうと言っているのですが、定年間近の方にはいいずらい。本当はそうしてほしいのですが、数年間を練習に使うと定年してから本当の投資を始めることになり、かなり危険です。そういう意味では、定年間近の方が、一般的な株式投資の本を参考にするのは、あまりオススメできません」

 「それよりは、貯蓄の代わりとなる銘柄を購入するのがベターだと思います。トヨタ自動車でもいいですし、ソニーでもいいです。数年後を見据えて定期預金の代わりです。ワシはボロ株が大好きですが、定年間近の方にはおすすめできません。資金を減らさないことが第一条件ですからね。
 投資スタイルとしては、バリュー投資(※)がオススメですね。数年後を見据えた投資には、これはうってつけです。今の段階なら、まだ1万円のものが5000円で売っている銘柄も残っていますから」

(※)バリュー投資:企業の利益・資産などの基準に対して現在の株価が割安におかれている銘柄に投資する手法。


 それでは、例えば、1000万円程度の余裕資金を投資に使うなら、どういった方法がいいのだろうか。具体的に教えてもらった。

「ある程度の資金を用意することができたら、普通は投資の前に3分割します。それぞれの使い道は(1)初期投資用(2)ナンピン買い用(3)暴落時用です。ただし、定年間近の方は初期投資額を分割させるよりは、保守的な銘柄の選択を行なう投資法をとっていただきたいですね。その分、投資額が増えてもいいと思います。500万円ほど使い、5~10銘柄ほど分散して買い、数年間寝かせるという方法が安心でしょう」
 つまり、銀行の預金商品のようにローリスク・ローリターンの銘柄の中でも、とりわけ良いと思われる銘柄に投資せよというわけだ。なお、購入する5~10銘柄の業種は分散しておいたほうがいい。ハイテクだけ、とか、自動車だけ、とかだとその業界が落ち込んだとき、購入銘柄全体に影響を及ぼしかねないからだ。

 「一方、まだ定年まで時間のある方はナンピン買いをしても結構だと思います。
 ただ、ナンピンは値下がりするごとに含み損が膨らむ可能性もあり、リスクをともないます。
 定年まで時間があっても、リスクを避けたいという場合は、ナンピン買いはやはりせず、先ほど話したように追加投資なしで耐え、数年後の利益確定を目指した方がよいでしょう。
 安心できる銘柄ですか? 先ほど挙げたトヨタやソニーのほかに、武田薬品や日テレ、松下電器産業や三菱UFJなどでしょうか。業界首位の銘柄とか、有名な企業が安心できるのでは?」

 50歳代から始めるのであれば、安定した銘柄を長期的に保有し、長い目で利益がふくらんでいくのを見ていく投資方法がよいようだ。最後にオススメの本を紹介してもらった。 「『一番やさしく株がわかる』(大竹のり子著/西東社)がオススメですね。まったく株式投資が分からない人でも一通りの知識を手に入れることができます。文字も大きくて見やすいですし、優しい言葉で書かれているので分かりやすいです。投資術については、ワシのやり方に興味があればワシの本を読んでもらえればと思います(笑)」

(中村祐介)
『一番やさしく株がわかる』
(大竹のり子著/西東社)
¥1,575 (税込)
『「ど素人の株日記」式 年収分を稼ぐ中長期株投資』
(なべ著/宝島社)
¥1,260 (税込)
『ど素人がはじめる株の本 ~初心者でも儲かる情報がザクザク~』
(なべ著/翔泳社)
¥1,449 (税込)

中村祐介
ジャーナリスト/ライター。出版社の記者職を経て独立。ビジネス誌で執筆を行なうほか,雑誌やムック,書籍,Webの企画・編集に携わる。また,『大統領の理髪師』(ヴィレッジ・ブックス)など映画ノベライズも手がける。近作に今回のなべさんの投資術を一冊にまとめた別冊宝島1147『「ど素人の株日記」式 年収分を稼ぐ中長期株投資』(宝島社)http://tkj.jp/bessatsu/4796646175/や別冊宝島1097『誰も教えてくれなかった会社四季報本当の使い方・儲け方』(宝島社)http://tkj.jp/bessatsu/4796644342/などがある。

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