投資資金が潤沢な人には別の投資方法もある
この教訓のうち,特に目を引くのが「財閥系低位株を買う」である。株式投資を始めた当初,投資資金が非常に乏しかったため,値段の安い株(低位株)しか買えなかった。しかし,50円を切るような,あまりにも株価が安いボロ株だと倒産リスクも必然的に跳ね上がる。だが,いわゆる三井住友三菱の冠がついた財閥系ならば,どうだろう? なべさんが調べたところ,財閥系でつぶれた会社は三井埠頭だけ。その三井埠頭ですら,グループ企業からハズれたあとでつぶれているのだ。つまり,実質的に財閥系でつぶれた会社はゼロなのだ。 こうした確信を得て,全力で資金を注入したのが先の住金である。この住金での成功をきっかけに,次々と大化け銘柄を発掘していった。このほかの心得については,「ど素人の株日記」で詳しく書かれているので参考にしてほしい。 結果としてこの2年で自己資金300万円を,1500万円までに膨らませたというのだからすごい。1億円の資金ができたら,高利回り銘柄を買って配当金で生活したいと豪語する。 そんななべさんには,50歳代の投資家たちからの質問が多数寄せられてくるという。 「まったく株式投資を知らない人もいらっしゃいます。その割には投資資金が多くて,500万円以上はザラで,1000万円以上の方も多数です。みなさん,お金の使い方が分からなくて困っているようです」 特徴は,ネット関連の株は買わず,歴史のある有名な企業を好む点にある。 「新興市場の銘柄だと,楽天,ヤフー,ライブドアくらいですね。むしろトヨタとかソニーとかが多いですね。潤沢な資金があるため,主婦のように株主優待銘柄に食いつくこともなく,配当金の高い企業を好みます」 もちろん,ある程度の知識や経験を持った方もいる。 「例えば,店舗からネット証券へ移った方がかなりいらっしゃいます。ある程度知識のある方だと,店舗から得られる情報は必要ないみたいですね。店舗だと,あれがいい,これがいいと銘柄を薦めてきて,それがイヤだとおっしゃる方が多いようです。そういう方々のほとんどは,若い人が興味を持っているIPO株(※)に興味がないのも特徴です。昔から定期的にもらっている人もいるようですが,買わされてしまったという人も多いのです」 つまり,証券会社から抱き合わせでIPO株を買った経験があり,そのことに嫌気がさしているのだという。 「ワシの投資術は基本的に投資資金が少ないケースを想定していますが,50歳代で投資資金が潤沢にある方々へは,別の投資法があると思います」 なべさんが考える50歳代の投資術とは何か。次回は,その具体的な方法を聞いていこう。 (中村祐介)
なべさんプロフィール
●サイト ●投資スタイル ●利用証券会社 ●ツール ●保有銘柄 中村祐介
ジャーナリスト/ライター。出版社の記者職を経て独立。ビジネス誌で執筆を行なうほか,雑誌やムック,書籍,Webの企画・編集に携わる。また,『大統領の理髪師』(ヴィレッジ・ブックス)など映画ノベライズも手がける。近作に今回のなべさんの投資術を一冊にまとめた別冊宝島1147『「ど素人の株日記」式 年収分を稼ぐ中長期株投資』(宝島社)http://tkj.jp/bessatsu/4796646175/や別冊宝島1097『誰も教えてくれなかった会社四季報本当の使い方・儲け方』(宝島社)http://tkj.jp/bessatsu/4796644342/などがある。
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