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タニ・キッチン(大森)〜現地ライクなタイ料理

2006年6月5日

タイ王国のバンコクには1週間ほどいたことがある。

ええ、もちろん貪欲に食べまくりましたよ。地元民と一緒に、高級な店から屋台までいろいろ行った。バンコク在住のアートディレクターと親しくなり、彼に頼んでいろんな場所に連れていってもらったのだ。

観光客はまず来ない店も多かった。地元民に混じってアレもコレもと頼んでいると、みんな興味津々で寄ってきて「お、この日本人はチャレンジャーだな。よし、コレは食べられるか? アレは食べられるか?」と、どんどんエスカレートしてくる。JAPAN初心者の外国人に納豆やホヤやクサヤを食べさせては反応を見て喜ぶみたいなものなのだろう。しまいには店中巻き込んでのワーワーな事態に相成ったりしたのである。

そんなこんなで地元民が集まるカジュアルな店の魅力をいろいろ知ったのだが、帰ってきて、意外と日本のタイ料理店にはそういった店がないことに気がついた。日本にもタイ料理店は数多くあれど、あの現地の地元民が集まる店特有の雰囲気&味とは少し遠いのである。いや、そういう店もあるのだけど、微妙にオシャレな演出がしてあったりして、いい意味でのカジュアルさがいまひとつ感じられない。これだけタイ料理が市民権を得て愛されているのだからもっと現地ライクな店がないもんか、と残念に思っていたのである。

と、思っていたら!

日本でもトップクラスにタイレストランに詳しいと思われる人が「東京でも一番現地っぽいかもしれない」と評した店が大森の地にあるというではないか。どうやらタイ人の家族が営んでいる店のようで、そこのお母さんが作る料理、そして醸し出す雰囲気が実に現地っぽいというのである。これは行かねばならぬ!

店の名は「タニ・キッチン」。別に谷さんがやっているわけじゃない。タニというのはタイ語で「村」の意。つまり「村食堂」という意味なのだろう。そのお母さんに「アレをこうしてコレをああして食べさせて」と言うと、いろいろアレンジして食べさせてくれる(タイではこうして料理を頼むらしい。でも相当タイ料理に詳しくないとこんな頼み方は出来ない。タイ料理スペシャリストが同行してなかったらボクでも絶対無理)。

そう、この店、そうやって夜にいろいろ頼むのがオススメなのだが、ご安心を。ここは昼も美味なのだ。ランチは9種類あり、すべて750円。量も多くてお得である。

  • 照り焼き豚のヌードル
  • トムヤム・ヌードル(←まずはこの辺から食べるのがオススメかも)
  • 鶏肉のバジル炒めご飯
  • 焼ビーフン
  • 炒飯
  • 鶏肉のレッドカレー
  • 鶏肉のイエローカレー
  • 鶏肉のグリーンカレー
  • 鶏肉野菜あんかけ

※タイ語で書きたいがいまひとつ自信がないので日本語で。

辛すぎず酸っぱすぎず甘すぎず。すべての味がバランスよく屹立している。あぁ、この味この味! ランチでこういう味が食べられるのは実にうれしい。店内は清潔でありながら、タイのお母さんのにこやかなムードが漂っていて、とても現地ライクな雰囲気(内装がという意味ではなく、全体に漂う空気が)。

数回通ったがどんどんお気に入りになっていく。あのお母さんの笑顔を見るとホッとするのだ。適度な辛さで頭もはっきりするし、これからの季節、午後の仕事に気合い入れるためにも、この店はオススメなのである。

店データ

タニ・キッチン
東京都品川区南大井6-11-10
TEL 03-5762-3636
11:00〜15:00/17:00〜22:00
日休

さとなお

本名:佐藤 尚之。1961年東京生まれ。本職は広告会社のクリエーティブ・ディレクター。

1995年、個人サイト「www.さとなお.com」を立ちあげ、現在約1000万アクセス。ネット上での活動をきっかけに出版や連載を手がけるようになる。著書に「うまひゃひゃさぬきうどん」「ジバラン・フレンチレストランガイド」「さとなおの自腹で満足!」「沖縄やぎ地獄」「沖縄上手な旅ごはん」など。最新刊はエッセイ集「人生ピロピロ」(角川文庫)。今年は鮨の本なども予定中。

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