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鳳雛チムタク(渋谷)〜韓国で大流行した料理をランチで知る(1)

2006年4月3日

ここ数年の韓国料理店の充実ぶりは目を見張るものがある。10年ほど前までほとんど「韓国料理店=焼き肉屋」な状況だったのだが、このごろでは専門店も増え、さまざまな韓国料理が楽しめるようになった。

一時期、ボクも相当凝って、ソウルで現地のくわしい人に聞いた店を食べ歩いた。その体験からすると、韓国料理って「基本のタレで『和える』か『炒め煮する』のがほとんど」のようである。

基本のタレっていうのは、いわゆるコチュジャンを元にして作るタレ。それがきちんと出来てさえすれば、あとは誰が和えても誰が炒め煮しても、だいたい同じ味になる。だから(特にNYなどでは)24時間営業の店も多い。アルバイトがやっても、だいたい同じ味におさまるからである。そしてまた「すぐ出てくる」。和えるか炒め煮なのだもの、時間は短縮できるのである。

そのうえ、韓国では単品料理店が普通なのだ。日本の韓国料理店っていろんなメニューがあるけれど、現地ではほとんど単品料理店。とんかつ屋、蕎麦屋みたいな感じ。ピビンパならピビンパ専門店。スンドゥーフならスンドゥーフ専門店。ソルロンタンならソルロンタン専門店、なのである。もちろん別メニューを置いている店も多いが、基本は専門店展開なのだ。

さて、そういう専門店で、2001年からソウルで異様に流行った店があるという。“チムタク”という、聞いた感じ“キムタク”みたいな店名で韓国内で45店舗展開している。で、その大ブレイクした店の日本進出第一号店が、今日ご紹介する「鳳雛(ボンチュ)チムタク」。韓国でそこまで流行った鶏料理、一度は食べてみたいでしょ?

「チムタク」とは鶏を一羽丸ごと、野菜(ニンジン、タマネギ、ジャガイモ、キュウリ、トウガラシなど)や太い春雨などと一緒に蒸し煮した料理。もともとは慶尚北道安東の伝統的名物料理で、メニューには鶏肉1羽単位で載っている。それを数人で取り分けて食べるのが流儀なようだ。

これまたラッキーなことに、ランチだと鶏1羽単位で頼まなくても良い。というか、ランチではチムタクのうまさを最大限味わえるメニューが用意されている。それが「チムタク丼」。ご飯に素晴らしく合うチムタクを丼にし、スープとキムチがついて945円。お得だし量もあるしなによりうまい。これはオススメなのだ。

鶏が甘辛く絶妙に煮込んでありすごくクセになる味。最初甘いのだが、だんだんに辛さが増してくる。この辛さがちょうどいい。野菜は煮込み過ぎずサクサクと気持ちよい歯ごたえ。独特の平麺状の春雨も、煮汁がちょうどいい感じで染み込んで後を引く。煮汁が染み込んだご飯はおかわりしたい程だし、スープもキムチもなかなかの質。いや、要するにうまい丼なのです。

世に韓国好きな女性は多いが、意外とチムタクまで押さえている人は少ない。先に体験して、いっちょ自慢してやろうではないか。

ちなみに韓国在住の友達に聞いたら、「チムタクは韓国でも2、3年前にものすごいブームになって、亜流もたくさんできた程でしたが、今はかなり落ち着いてしまいました」とのこと。でも、うまいものはうまい。最近は「ブルダック」という料理が流行っているとのことだけど、この専門店も日本に進出している。ここは次週ご紹介しよう。

店データ

鳳雛チムタク
東京都渋谷区宇田川町13-16 コクサイビル 3F
TEL 03-5784-6981
11:30〜23:30
無休

大久保店は
東京都新宿区大久保2-7-2 ニューハイム共栄
TEL 03-3205-6582
11:30〜14:30/17〜27(土日祝は 11:30〜27:00)
無休

さとなお

本名:佐藤 尚之。1961年東京生まれ。本職は広告会社のクリエーティブ・ディレクター。

1995年、個人サイト「www.さとなお.com」を立ちあげ、現在約1000万アクセス。ネット上での活動をきっかけに出版や連載を手がけるようになる。著書に「うまひゃひゃさぬきうどん」「ジバラン・フレンチレストランガイド」「さとなおの自腹で満足!」「沖縄やぎ地獄」「沖縄上手な旅ごはん」など。最新刊はエッセイ集「人生ピロピロ」(角川文庫)。今年は鮨の本なども予定中。

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