広島焼HIDE坊(新橋)〜広島風お好み焼きのスタンダードを知る
ボクは広島風お好み焼きについては初心者である。広島に行って「胡桃屋」、「三八」などで食べたことはあるが、自分の舌に基準がないから、どの店がどう美味いのか、いまひとつ俯瞰(ふかん)して眺められない。本当にウマイ広島風お好み焼きとはどんなものなのか? それを把握するまで、いったい何回広島に通えばいいのだろう。
と思っていたら、広島出身者に「東京でもそれは可能ですよ。とりあえずこの店を広島風お好み焼きの基準にして舌に覚えさせたら?」と連れていかれたのが、今日ご紹介する「広島焼HIDE坊」である。同行した広島人が言うには「広島風お好み焼きはいろんなパターンがあるけど、とりあえず今のスタンダードが食べられる店」とのこと。
一般的な広島風お好み焼きとはどういうものか。知らない方のために簡単にまとめてみよう(彼からの聞き書きではあるが)。普通、お好み焼きと呼ばれる「関西風」お好み焼きは、ダシで溶いた粉と具をぐじゃぐじゃに混ぜ、ふっくらサクサクに焼きあげるのが特徴。粉と具が馴染んでうまいが、小麦粉感が強い。
それに対して「広島風」お好み焼きは、生地と具を混ぜないで焼く。鉄板上で生地を薄く伸ばし、刻みキャベツやモヤシをどっさりかけ、豚肉を載せ、炒めたそばを載せてからひっくり返し、蒸し焼きにするのである(生地の上に麺を載せ、その上にキャベツを載せる店も広島ではあるという。特に古い店)。いろいろな食感が一度に楽しめるが、関西風に比べ、一体感に欠けるといえば欠ける。
まぁ、混ぜるのが関西風、混ぜないでそばを載っけるのが広島風と覚えておけばいいかもしれない(ちなみに関西風にそばを加えると「モダン焼き」というメニューになる)。どちらを美味いと感じるかは好みだが、その広島人に言わせると、広島風お好み焼きの場合の「おいしいポイント」は3つだという。
1)炒めたそばにクリスピー感があること
2)キャベツがしっとり蒸らされていること
3)ソースがちゃんと甘いこと(彼の好みも入ってるらしい)
この3つを兼ね備えた広島風お好み焼きの店は、意外に少ないとのこと。特に東京人は辛いのが好きなので、甘いソースで出してくれる店が少ないらしい。ただ、近年本場広島の「オタフクお好みソース」を使用する店が増えたので改善されつつあるとか。他にも本場広島ソースとして、「ミツワソース」と「カープソース」があるが、オタフクが一番甘口だそう。(まぁそのオタフクソースですらたくさんの種類があるらしいが)。
で、この店、広島の生麺を使っているところもポイント高いらしい。炒める前に茹で上げるのである。東京では珍しいそうだ。
テーブル席も多いが、出来ればカウンターに座って楽しもう。箸を使わずコテから直接食べるのが広島流。テーブル上のオタフクお好みソースをかけ、その上に好みでマヨネーズを格子状にかけて食べる。なるほど、そばのパリパリとキャベツのふんわりしっとり感がいい感じで絡まった上にソースの甘みが乗っかって妙な快感。もともとのソースが少し多い気がするが、関西風とはまた違う食感をしっかり楽しめる。
東京にもたくさん広島風お好み焼き屋がある。あなたがもし初心者なら、まず手ごろな昼メシから、この奥深い世界へ第一歩を踏み込むのはいかがだろう。広島焼き+トッピング1コで850円、トッピング2コで1000円。他にねぎ焼き定食や牛すじチャーハンなどもある。
店データ
広島焼HIDE坊
東京都港区新橋4-10-7 吉田ビル1F
03-3437-6608
11:30〜14:00(平日のみ)/17:30〜23:00(土〜22:00)
日祝休
オタフクソースののぼりが目印。
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