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ラ・ソース 古賀(銀座)〜目から鱗のクリアなカレー

2005年8月22日

前回に引き続いてカレーを取り上げて申し訳ない。でも、今年7月21日に銀座6丁目に開店したばかりのこの店。他の人に先駆けて知っておくと、会社の仲間や女の子に「さっすがー」とか言われたりすると思うので(大事でしょ? ご同輩)、なるべく早くお伝えしておこうと思って。

いや、早めにお伝えしたくなるくらいおいしいカレーですよ。というか、目からカレー色の鱗が何枚か剥がれる。こういう味のカレーは初めてかもしれない。

なんというか、あっさりともすっきりとも違うクリア感。口に入れた途端ブイヨンとワインとスパイスの香りが、初めは謙虚に、そしてだんだんと大胆に広がっていくのである。で、喉に流れていった途端、それらがすぅっといなくなる。口を舞台に例えれば、上手から出てきて下手へ逃げるまでの早さが尋常ではない。それなのにちゃんと忘れがたい印象を残すのだ。

この店の名は「ラ・ソース 古賀」。渋谷で「コム・シェ・ヴ」というフレンチ・レストランをやっている古賀シェフのプロデュースで出来た店である。

もともと「コム・シェ・ヴ」の裏メニューとしてカレーを作っていて、それが評判になったあげくの出店らしいが、さすがにフレンチ技術を背景にしているだけあって、普通のカレー店とはずいぶん違うカレーである。店名にソースと主張しているように、カレーをソースと捉えてしっかり構築しなおしているのが感じられる。インドカレーなどと比べるとインパクトや辛さが足りないという方がいるかもしれないが、この完成度はちゃんと評価したいと思う。

メニューは2品。「ソース・キュリー(Sauce Curry。つまりカレーをフランス語読みしてキュリー)」という名前のカレーと、「ソース・ブイヤー(Sauce Bouillabaisse。つまりブイヤベース)」という名の、ブイヤベース・ソースにご飯を添えたもの(カレーライス状)。ちなみに8月中旬に白ソースとハヤシソースのメニューも増えるらしいが、未食。

両方食べてみて、ソース・ブイヤーもかなり気に入ったのだが、とりあえず初めてだったらカレーを食べてみて欲しい。ご飯に具のないソースがかかった状態で1250円(前菜にラタトゥイユがつき、食後のドリンクもつく)。これにお好みでトッピングとして頼む。トッピングは、牛ほほ肉(500円)、仔羊(400円)、チキン(300円)、季節の野菜(400円)などで、カレーと組み合わせると1700円前後行ってしまうのが痛いが、でも、値段なりの満足は保証する。具もとてもうまい。カレーソースとびったし合っている。なお、ソース・ブイヤーはトッピングがいらないので、前菜とドリンクつきで1250円で済む。

店内はすっきりシンプルでこれもクリアな感じ。スタッフも丁寧で親切。営業時間も長い。値段さえ財布と折り合えば、なかなかうれしい店である。しかも(いまだけかもしれないが)帰るときに250円引きのサービス券ももらえたりする。

他人に自慢するためにも、いち早くおさえておきたい店ですよ。

店データ

ラ・ソース 古賀
東京都中央区銀座6-13-7
Tel:03-6226-0671
11:00〜23:00
無休
銀座東武ホテルの真裏。

さとなお

本名:佐藤 尚之。1961年東京生まれ。本職は広告会社のクリエーティブ・ディレクター。

1995年、個人サイト「www.さとなお.com」を立ちあげ、現在約1000万アクセス。ネット上での活動をきっかけに出版や連載を手がけるようになる。著書に「うまひゃひゃさぬきうどん」「ジバラン・フレンチレストランガイド」「さとなおの自腹で満足!」「沖縄やぎ地獄」「沖縄上手な旅ごはん」など。最新刊はエッセイ集「人生ピロピロ」(角川文庫)。今年は鮨の本なども予定中。

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