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第136回 芥川賞候補作を斬る!(後編)

2007年1月11日

(アライ ユキコ=フリー編集者)

(前編はこちら

青山 七恵『ひとり日和』

大森 これも似たような話だよね、「植物診断室」の主人公が女になったバージョンみたいな。

豊崎 (苦笑)

大森 欠損をかかえたもの同士が寄り添うという、疑似家族ニート小説、最近のはやりでしょうか。簡単に言うとヘンリエッタ系? 青山さんがかつて受賞した文藝賞の最新の受賞作『ヘンリエッタ』(中山咲)がまさにそういうのの典型だったんで。

豊崎 これは読むの辛かったなあ。笑いどころもないし。

大森 でもまあ、20代前半くらいの女の子が読むと、共感できるところもあったりするんじゃないですかね。

豊崎 主人公の女の子は、手癖が悪いんですよね。万引きはしないんだけど、消しゴムとかタバコとか相手のちょっとした持ち物を盗んで、思い出箱みたいなものをつくってる。そこが、もう、鼻でふんっ!って感じで(笑)。なんでこんな陳腐な属性をつけるのかなあ。つまり、そういうものでもくっつけないと成立しないくらい弱いキャラだってことですよね。

大森 20代の読者がいちばんむかつくと思うのは、この主人公って、3時間で5000円とかになるコンパニオンの仕事でいくらでも稼げるのに、なんでわざわキオスクの売り子のバイトするのか。しかも、なんでコンパニオンのほうを辞めちゃうんだと。

■芥川賞は誰の手に?

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