2005年5月19日発売の「脳を鍛える大人のDSトレーニング」は、1日に何時間も遊ばせない工夫が凝らされている。1日に一つハンコをもらった後は、その日にいくら遊んでも具体的なご褒美はない。いくらやってもそれ以上ハンコはもらえない。同じ日に同じトレーニングをすると「今日は記録済みです」と冷たく言われる。ゲームデザインが1日に数分だけプレイするように誘導しているのだ。どんどん遊び進めることはできない(詳しくは「脳を鍛える大人のDSトレーニング」は脳に効くか?」を参照してください)。
2006年7月13日に発売された「ロコロコ」も、熱中しなくてもいい、という感じを受けるゲームだ。多くのアクションゲームは、クリアまでの制限時間を設けている。のんびりとプレイしていると、タイムオーバーになって死んでしまったり、「時間かけすぎー」ってことを示す敵が後ろから出てきてプレイヤーキャラを倒す。
だけど「ロコロコ」には、プレイヤーを急かすそういった仕組みはない。のんびりとプレイしてOKだ。放っておくと、ひょこひょこと勝手に跳びはねていたり、画面下に出てきたキャラクターが歌を歌ってくれたりする。途中で止まって、やわらかな世界をぼんやりと眺めて楽しむことも可能なのだ(詳しくは「新しいゲーム体験「ロコロコ」〜従来のスリルや操作感はない…けど楽しい」を参照してください)。
2006年5月18日に発売された「カルチョビット」も、「ながら」で楽しめるゲームだ。サッカー監督になるゲームで、選手を育成し、特訓したりする。でも、サッカーの試合中は、ほとんどすることがない(選手交代とか、ちょっとだけやることあるけど)。観戦することが、監督の主な仕事だ。
ほとんど何もすることはないけど、ちびちびしたキャラクターがサッカーをしている様子を眺めるのが楽しい。そんなゲーム。
手のひらにリゾートは乗るか?
そして、おそらく、そのいちばん新しい試みが「ポータブル・アイランド 手のひらのリゾート」だ。「ゲームジャンル:のんびり癒しツール」である。
発売記念特典で、簡易組み立てスタンドが封入されている(厚紙製だけど)。つまり、「PSPを手に持つのではなくて、スタンドに立てて、眺めて楽しんでください」ということだろう。「〜しながらゲームを遊ぶ」「だらだらとゲームを遊ぶ」という方向性を明確に打ち出したゲームだ。
そう考えて、プレイしてみた。どうだったか?
「ポータブル・アイランド 手のひらのリゾート」には、いくつかのモードがある。例えば、アラームモードは、設定時刻の少し前から、波音や鳥のさえずりなどの環境音が少しずつ大きくなって気持ちよく目覚められるという機能だ。
ラジオモードは、メモリースティックのMP3音楽ファイルをラジオ風に流す機能。スタンドモードは、島の美しい景色と自然音が流れる環境ビデオ風な機能。これらのモードには、ゲーム的な要素は、ない。プレイする部分は、ない。
プレイする部分があるのは、プレイモードだ。キャラクターを動かして、島の中を移動するモード。魚釣りをしたり、たき火したり、動物に餌をあげたり。のんびりと島の中で生活するモードだ。
やらなければいけないことは、ない。魚釣りだって、釣った大きさは表示されるが、それを競うような要素は排除されている。「〜しながらゲームを遊ぶ」「だらだらとゲームを遊ぶ」ことを意識してデザインされている。
next:「不自由さの中でプレイしている感じ」が課題…
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