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「手のひらのリゾート」で、“だらだらと遊ぶための戦い”を考察

2006年9月4日

(米光 一成=ゲームデザイナー)

「ながら」で楽しむゲームって?

「ゲームは1日1時間」と高橋名人が言わねばならないほど、ぼくたちは、ゲームに熱中して、1日に何時間も遊んでいた。ゲームを遊んでいるときは、真剣にゲームを遊び、母親が「ごはんよー」とか呼んでも、本当に聞こえないほどに熱中していた。

そして、何時間も熱中させるようにゲームは作られていた。そう思わせるゲームが、良いゲームだった。

テレビ番組を観ているときは、途中で、トイレに入ったり、冷蔵庫から飲み物を出したりすることができる。ゲームは、そういった楽しみ方と違っていた。「〜しながらゲームを遊ぶ」「だらだらとゲームを遊ぶ」ということは、当時、考えられなかった。

熱中してどんどん遊び進めたい。

それがゲームだった。

「ながら」ができないのは、ゲームのインタラクションが、「競争」「目標到達」を重視していたからだろう。プレイヤーのアクションが適切でないときに、プレイヤーは「競争」に負け、「目標到達」に失敗する。その失敗を克服するために再度、プレイする。その部分がゲームの面白さの、ほとんどすべてだと考えられていた。

「ポータブル・アイランド 手のひらのリゾート」ナムコ /PSP対応・5040円(税込)公式HP。「カルチョビット」任天堂/ゲームボーイ アドバンス対応・3800円(税込)公式HP

「熱中してどんどん遊び進めたい」という呪縛から逃れようとする試み

だが、実際は、そうではない。

美しい映像や音楽、ボタンを押したときのアクションの豊かさや、タイミングのよい効果音、意外な展開や、操作されるキャラクターの動き。そういったさまざまなプラスアルファが、ビデオゲームの楽しさを押し広げてきた。

そして、そのプラスアルファの部分を重視し、「熱中してどんどん遊び進めたい」という呪縛から逃れようとする試みが、ここ最近増えてきている。

next:「脳トレ」は、1日に何時間も遊ばせない工夫を凝らしている…

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