「しゃべる! DSお料理ナビ」で考えるゲームの皮を脱ぎ捨てる動き
(麻野 一哉=ゲームデザイナー)
本だと難しいことが、あっさり実現できる
「しゃべる! DSお料理ナビ」は「毎日お料理ナビ」と「お料理辞典」の二本柱からなる。メニューは全部で200種類。「すき焼き」から「トマトのブルスケッタ」までなかなかバラエティに富んでいる。玄人には物足りないかもしれないが、ふだん料理をしない人間にとっては十分なメニューと言える。商品名の通り、ニンテンドーDSで利用できる。
まずは、サッと「お料理辞典」を見てみる。ここでは、「食材」や「器具」、「下ごしらえ」について、映像を見ながら勉強できる。手にしてるのがゲーム機だけに、「牛タン」とか「鶏ささ身」が、まるで冒険の末に手に入れたアイテムのように思えるのが妙だ。

しゃべる! DSお料理ナビ 任天堂/Nintendo DS対応・3230円(税込)
少し感激したのは「解説映像」。「みじん切り」や「乱切り」のムービーが流れる。「みじん切り」とは何なのか、サクッと分かって非常に小気味いい。こういうのってビデオやDVDだと、やれ「巻き戻し」だの「頭出し」だのと手間がかかるが、DSならば手軽だ。内容も、「これが乱切りだ!」という「乱切り」中の「乱切り」しか見せない。数秒ですむ。あっというまに理解できるので、精神衛生上、すごくいい。
メインの「毎日お料理ナビ」もよくできてる。例えば献立の決定方法。「食材」はもちろん、「カロリー」や「調理時間」といった条件から絞っていくこともできる。こうした条件検索は、パソコンを使い慣れた身にとっては当たり前のことだ。しかし、「本」では実現が難しい。索引を立体的につくればできなくはないが、おそらく読者は混乱するだろう。
本だと難しいことが、コンピューターだとあっさり実現できる。そういう意味では、今後、データベース的なものは、本よりも、DSのようなマシンの方が向いてるんじゃないかと想像が広がる。
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