【中級編】第6回 株式分割が株価に与える影響
ライブドアショックで「株式分割」が注目された
今年1月に起こった「ライブドアショック」では、「株式分割」という話題も注目されました。ライブドアは、2003年末に1:100もの大型の株式分割を行ったことがあり、それが株価を吊り上げるための手法であったとして、問題視されたのです。株式分割は、ライブドアに限らず多くの企業が行っています。特に、成長中の新興企業では、株式分割を行う事例が多く見られます。ただ、1:100もの大幅な株式分割は異例のものでした。 今回は、この「株式分割」が株価に与える影響についてお話します。
理論上は「影響なし」だが実際には好影響
株式分割では、分割の比率に応じて株数は増えますが、それと同時に株価が下がり、株全体の価値は理論上は変化しません。例えば、1株100万円の銘柄があり、それが1:2の株式分割を行うと、株数は2株になりますが、株価はほぼ50万円まで下がります。2株あわせればほぼ100万円で、分割前と同じ価値になります(図1)。

ところが、株式分割を行うことが発表されると、株価が上がる場合が多くあります。なぜでしょうか。
株式分割を行う銘柄は、たいていは株価が高くなりすぎていて、簡単には買えなくなっています。しかし、株式分割によって株価が下がると、それまでは「買いたいけどこの値段では買えない」と思っていた投資家が、「この値段なら買える」と思うようになり、実際に買う人も出てきます。
そのため、株式分割が行われることが発表されると、「分割後に買う人が増えるだろう」という思惑から、先回りして買う人が増えます。それによって株価が上がりやすくなると考えられます。
株式分割で株価が上がった事例として、イー・トレード証券を取り上げます。図2はイー・トレード証券の2005年10月3日〜2006年1月25日の株価の動きです。2005年11月29日に、「2006年2月1日付けで1:3の株式分割を行う」と発表され、その5日後には最高値で株価が約50%も上昇しています。その後はいったん下がりましたが、ライブドアショックまでは順調に株価が上昇したことが分かります。

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