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好材料に対する反応が弱い例

今度は、好材料が出たにも関わらず、株価の反応がそれほどでもない例を紹介します。ここでもソニーを例に取り上げます。

ソニーはここ数年来、業績が芳しくなく株価もそれほど上がっていませんでした。2006年秋頃から市場全体の波に乗って、ようやく株価が上昇し始めました。

そして、2006年1月26日に、2006年3月期の最終損益の予想を100億円の赤字から700億円の黒字へ大幅に上方修正し、これは予想を大きく上るものとして話題になりました。

これがきっかけで、翌日27日には株価が一気に上昇しました。26日の終値は5080円でしたが、27日の終値は5800円まで上昇し、28日には一時6000円を超えました。しかし、上昇はそれで止まり、それから現在に至るまで、株価はじりじりと下がる展開になっています(図2)。

前述したように、2005年後半からソニーの株価はじりじりと、すでに上がってきていました。そのため、この好材料で株価が急騰したのを見て、売りに回った投資家が多かったのではないかと思われます。

単純には判断できない

ここまでで見たように、材料が出たからと言って、それだけで株価が上昇(下落)するとは言い切れません。材料が出た時点での株価の水準や、材料が業績に与える影響、また市場全体の状況など、他の要因も組み合わさってきますので、材料の影響の出方はその時々で異なります。

「好材料だから買い」「悪材料だから売り」と単純に判断するのではなく、現在の状況をよく考えた上で、売買するかどうかを慎重に判断することが必要だと言えます。

藤本 壱(ふじもと・はじめ)

パソコンおよびマネー関連のフリーライターで、ファイナンシャルプランナー(CFP)。自身で株式投資を行っているのはもちろんのこと、「ちゃんと儲けたい人のための株投資戦略の基本」(自由国民社刊)など、株式 投資に関する書籍も数冊執筆している。

ホームページ: http://www.1-fuji.com

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