【中級編】第3回 株価と材料の関係
好材料は買い?
株価に大きく影響しそうなニュース等のことを、「材料」と呼びます。良い材料は「好材料」と呼び、悪い材料は「悪材料」と呼びます。例えば、「画期的な新製品を開発した」というニュースは、よくある好材料のパターンです。
投資する銘柄を選ぶ上で、材料を判断基準にしている方は多いと思います。また、「好材料が出れば買い」、「悪材料が出たら売り」というのが、一般的な認識ではないかと思います。確かに、好材料が出ることで、株価が大きく上昇したり、悪材料が出て株価が下がることがあります。しかし、必ずしも「好材料=株価上昇」「悪材料=株価下落」ではありません。
「材料出尽くし」という言葉を聴いたことはあるでしょうか? 材料が出たものの、その材料に株価が反応しなかったり、株価が材料とは反対の動きをすることを意味する言葉です。これが株用語として定着している程ですから、少なからずある現象と言えます。そのため、材料に頼って銘柄を選ぶ方法は、当たらないことも多くなり、必ずしも利益には結びつかないと言えます。
悪材料なのに株価が下げ止まった例
実際の株価チャートを元に、株価が必ずしも材料通りの反応をしない例を取り上げてみましょう。まず、悪材料が出たものの、それによって株価の下げに歯止めがかかった例として、2003年のソニーを取り上げます。
【ソニーの株価の動き】
ネットバブルの頃に株価が急騰し、2000年3月には最高値で3万900円まで株価が上昇(その後の1対2の株式分割を考慮すると、現在の株価で言えば1万6950円)。
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さらに、ネットバブル崩壊によってソニーの株価も大きく下がり、2002年後半は5000円前後で推移、2003年に入ってさらに下がり4000円前後。
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2003年4月24日、2004年3月期の業績予想を大幅に下方修正。
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「ソニーショック」が起きる!
翌25日と、週明けの28日の2日に渡ってストップ安、一気に2720円まで値下がり。

しかし、下げはそこで止まり、その後は上昇に転じました(図1)。ソニーショックの影響で、同28日に日経平均株価もバブル後最安値を記録しましたが、これで「材料出尽くし」になって市場全体も下げ止まったのです。さらに、2003年5月にりそな銀行が公的資金で救済されて金融危機が遠のいたことから、株価上昇が決定的になり、現在までに至っています。
ちなみに、ネットバブル時にソニーの株価が最高値をつけたのは2000年3月1日でしたが、3月4日はプレイステーション2(PS2)の発売日でした。今になってみると、PS2が発売されたことが、株価下落の始まりになったような形になっていて、これも材料が株価に逆の影響を与えた例になっています。
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