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(澤上 篤人=さわかみ投信代表取締役)

これまでの預貯金ベースの財産づくりでは…

30代〜40代のサラリーマンが資産運用を考えるとき、何をいちばんに検討すべきだろうか? 一般的には、「いくらいくらまで資産を殖やしたら、もう安全圏」といった考え方をする。

さわかみ投信代表取締役 澤上 篤人さん

実は、一定の目標額を設定して貯蓄に励み、それを実現しても、安全圏に達したとは言えないのだ。もちろん、目標とする安全圏が3億円とか5億円なら、一生を送るにさして問題はなかろう。 まあ、普通のサラリーマンだったら3億円とか5億円の目標は夢のまた夢。大多数のサラリーマンは、もっと現実的な目標額を設定するはず。

例えば、3000万円とか5000万円あるいは1億円ぐらいは、なんとか達成したいと願う。すると、定年近くまでに1000万円の貯蓄をつくり、退職金としてもらえるはずの2000万円ほどを加えると、なんとか3000万円にはなる。その先、5000万円とか1億円にまでもっていくには、どうしようかと考える。

こういった考え方は、いかにも堅実そうにみえるし、妥当性も高いように思える。しかし、預貯金と退職金をベースになんとか3000万円をつくったとしても、そこから先どうやって5000万円そして1億円にしていくのだろう。

ずっと預貯金ベースで堅実に財産づくりを進めてきた人にとって、その資金を60歳台に入ってからの残りの人生で、2倍3倍にしていくのは至難の技。かつての長期高度成長期のころのように、年6〜8%でまわる定期預金でもあれば話は別。しかし、成熟経済に入った日本でもうかつてのような高金利は望めない。

もちろん、強烈なインフレが到来すれば、1年から1年半ぐらい遅れて預貯金の金利も上がってくれる。しかし、その前にすさまじい物価上昇で預貯金の食いつぶしは一挙に進んでしまう。元のお金が大きく目減りしてからでは、たとえ高利息となっても、さして利殖効果は得られない。

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