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とはいえ、父親の築き上げた米国式近代設計術は素直に受け継いだ。大胆なウォーターハザードの導入、審美性あるグリーン造型などに、ジュニアならではの個性が光る。 「コースとはプレーヤーの放つショットの価値(ショットバリュー)をスコアという数字に置き換える競技場なのだ。ベストなショットがパーやバーディのスコアに結びつくレイアウトが基本なのだ」と言う。 だから、「池や谷の危険なエリアを勇気あるショットで超えたとしたら、次打が有利になりバーディを取れる可能性が高くなるべきだ」と主張する。 危険(リスク)を犯して挑戦したら、スコア上の報酬(リウォード)が得られるデザインという精神。これを”Risk & Reward と呼んで、彼の基本的設計哲学とされる。
たとえば、「スプリングフィールド」(岐阜)の5番ホール、551ヤードのパー5。左ドッグレッグするフェアウェイが10m以上の段差を持つ。高いフェアウェイに1打を置けば3オンルートだが、段差を利用してショートカットすると池越えに2オンを狙える。ただし、低いフェアウェイへはブラインドショットになるので勇気と確かなショット技術が必要になる。間違えば池ポチャが待っているからである。危険を克服したプレーヤーに報酬を与える、まさに”リスク&リウォード 設計の典型なのだ。 パー5ホールを2打で届く距離設定にして、パー4・5の思想を打ち出したのはマッケンジー博士とボビー・ジョーンズの「オーガスタナショナル」だが、それをさらにモダンな形にしたジュニアの設計手腕がここに見られる。 次回は11/18(水)に、「第4回:The Traditional Beauty 日本の伝統美と戦略性 by 井上 誠
一」を掲載する予定です。
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