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One Voice
第5回 人生を変える一打、それは神のみぞ知る領域なのか―。
文●三田村昌鳳
写真●宮本卓

2006/06/28

 エド・スニードは、知性もあり、語り口調も穏やかで、温かみのあるプロゴルファーだった。彼は、オハイオ州立大学を卒業したニクラスの後輩だった。ちょうど彼が35歳と脂がのっていた1979年のマスターズの出来事は、結果的に、その後の彼にとって大きな人生の岐路となってしまった。

 3日目を終えて2位と5打差でスタートしたエド・スニードは、16番ホールでボギーを叩き、さらに17番ホールでもボギーを叩いて最終18番ホールに辿り着いた。

 その1打差に、トム・ワトソン、F・ゼラーがつけていた。スニードは、18番グリーン上で1メートルのパットを残した。入れば優勝だった。上りの、ほぼ真っ直ぐなライン。スニードがストロークした。ボールはカップに向かい、そのカップの入口に向かった。誰もがそのまま、入ると思った。でも、ボールの加速が急激に落ち、カップの淵に止まった。そのまま動かない。

 スニードは、真上からカップの淵に止まっているボールをのぞき込んでいた。

 その淵に止まった1ストロークをし終えて、結局、3人のプレーオフとなった。勝負の結末は、11番ホール(プレーオフ2ホール目)で、ゼラーが信じられないような10メートル以上の長いパットを沈めて初優勝したのである。

 スニードは、その後も米ツアーに出場していたけれど、いつの間にか現役を退いて、テレビのレポーターやコース設計の道を歩むことになった。

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