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どうなるどうする温暖化 果樹 ミカンやリンゴを襲う日焼けや着色不良

2008年11月18日

文/菅原由依子(日経エコロジー)


モモやブドウの旬が過ぎ、ナシのみずみずしさが増す季節が来た。これから冬にかけ、国内の2大果実のミカンとリンゴが店頭に並び始める。

そのミカンで昨年末、近年にない異変が起きた。東京の大田市場でミカンがあふれ返り、卸売価格が下落したのだ。ミカンは、収穫時期によって極早生(ごくわせ)、早生(わせ)、晩生(おくて)などの品種に分けられる。猛暑だった昨年は、秋が深まる10月中旬になっても気温が高く、ミカンの着色が遅れた。そのため、例年は10月末までに出荷される極早生ミカンが、11月下旬まで市場に残ったせいで、年末は各産地のミカンが市場に集中してしまったのだ。

全国で最も高い卸値で取引されるミカンの産地、静岡県浜松市三ヶ日町も大打撃を被った産地の一つだ。三ヶ日町はほかの産地より冬の気温が低く、貯蔵に適した地の利を生かして、12月中旬から3月にかけて晩生のおいしいミカンを安定供給し、ブランドを築き上げてきた。

ところが、三ヶ日町柑橘出荷組合によれば、昨年度の出荷量は4万6772tと前年度の1.4倍以上だったにもかかわらず、販売額は76億円と前年度より21億円も落ち込んだ。

静岡市にある静岡県農林技術研究所果樹研究センターの観測データによれば、最近は冬の気温が1971~75年の平均値に対して1.5~2℃上昇している。

ミカン栽培に40年来取り組んできた三ヶ日柑橘出荷組合の竹平伸敏組合長は、 「かつては冬に風と寒さを防ぐシートをミカンにかけるのが通例だったが、今ではそんな農家など見当たらない」と、温暖な冬が続いていることを心配する。

写真/山梨県果樹試験場

普通、ブドウの保護シートは一重(左)。だが、温暖化に伴う日焼けの防止のため二重にかける農家も出てきた(写真/山梨県果樹試験場)

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