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では、高い燃費効率はどのようにして実現できたのだろうか。ハイブリッドシステムには複数の方式がある(詳しくは2006年11月号「技術事始」を参照)が、デュトロは「パラレル(並列)型」を採用している。システムが簡素なので軽くコンパクトで、コストも抑えられる。

通常はエンジンだけで走行し、大きな力が必要な発進・加速の際には、モーターでエンジンを補助するため、エンジンが効率の良い回転域を保てる。減速する際には、エンジンブレーキの要領でモーターを回して発電し、ニッケル水素電池に蓄電する。このように、運動エネルギーを電気に変換することを回生という。

発進・停止を繰り返す市街地ではハイブリッドシステムが本領を発揮する。逆に、高速道路を長時間走り続けるような場合は、回生エネルギーが得られないので不向きだ。小型トラックは、市街地での利用が多い。

日野は今回、2003年の発売以降初めてハイブリッドシステムを全面的に見直し、効率を高めると同時に、システムをスリムにした。ハイブリッド化による重量の増加を旧モデルより40kg少ない190kgに抑えた。

モーターは、従来の「誘導モーター」から最新のハイブリッド車で採用例が増えている「永久磁石同期モーター」に変更した。モーターの中心の金属の回転部分(回転子)に永久磁石が埋め込んであるため、誘導モーターのように回転子に電気を使って磁界を発生させる必要がない。消費電力を抑えられるため、効率よくトルク(回転力)を得られる。回生の際にもエネルギーを回収する効率が上がるので、燃費の改善効果は大きい。

●排出ガス規制への対応

排出ガス性能を高めたエンジン(右)。2009年からはさらに格段に厳しいポスト新長期規制が予定されている

効率が上がった結果、モーターの直径を20%小さくでき、逆に出力は56%、トルクは44%上がった。モーターを小型化できたため、エンジン単体モデルと同様に、「アウトリガー」(高所作業車などが横転を防ぐために左右に伸ばす足)など様々な設備を搭載できるようになった。

二次電池(ニッケル水素電池)はトヨタグループが開発・製造した、高出力・高効率の新型を採用した。内部抵抗が小さいために充放電しやすく、熱としてエネルギーを捨ててしまうロスも少ない。

さらに、二次電池の直流電流を適切な周波数の交流に変換してモーターに供給するインバーターを、小型で軽量のものに変更した。荷台下のパワーコントロールユニットの容積を、従来の約4分の3の160ℓに抑えられ、車体と地面までの距離(最低地上高)が6cm延びた。その分、タイヤの径を小さくして荷台を低くした低床タイプを用意。荷物の揚げ降ろしが容易になった。

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