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自然と付き合う〜木を切る(後編)

2008年9月19日

コメント、ありがとうございます。replyをお返ししたいと思います。

コメント:多くの日本の森林が衰弱したのは、人が適当な伐採をせず、放置したままにした結果です。林業に従事する人の数も減少しています。国の政策に誤りがあったのです。人が手を加えないと、豊かな森林は育たないのです。マタギが山に入るのと、一般人が世界遺産を見物に行くのとでは、自ずと意味が違います。世界遺産に指定されたような場所は、立ち入りを厳しく規制すべきです。日本人の公衆道徳は著しく低下し、数百年の樹齢を持つ森林が荒らされてしまいます。正確なことは失念しましたが、熊と共存可能な里山を造ることに活動している、NPO法人があります。動物が安心して暮らせる山があって、植物も豊かに育ち、人間も恩恵を受けるのです。大雨による崖崩れなどの災害は、森林を蔑ろにした人災に他ならないのです。

(唐辛子、2008/09/13)

reply:ご指摘の通りだと思います。国の政策の誤りとして指摘したいことはいろいろあるのですが、最近では地球温暖化問題への取り組みもあり、以前よりは少しずつよくなってきました。まだまだやっていくべきことがありますが、ベクトルが変ったこと自体は喜びたいと思います。

野生動物との関係で言えば、今問題になっているのは、耕作放棄との関係です。山からイノシシや鹿、猿などが農地に下りてくるようになり、農家があと少しで収穫と思っているところに、これらの動物がみな食べていってしまうというのは、山里ではよくあることです。これが続くと、農家、特に山村地域に多い高齢の農家は、耕作意欲を失ってしまい、耕作放棄に至ることが多いのです。

従来は里山林が人間の生活空間と野生動物の生活空間(天然林やそれに近い環境)の緩衝ゾーンになってきたのですが、里山林に人の手が入らないと、野生動物が侵入しやすくなり、人間と動物が直接接触することが多くなります。その結果、耕作放棄、野生動物の交通事故死、人が熊に襲われる事故などが増え、人にとっても動物にとってもいいことではありません。里山林に手を入れることは、森自体のためという側面もありますが、人と野生生物を共存させる境界ゾーンの役割もあり、それによって両方が生存できる可能性を広げているのだと思います。

クマと人との共存を実践しているNPO法人のひとつに軽井沢の「ピッキオ」があります。軽井沢の別荘地に出没するツキノワグマを監視し、(なるべく)殺すことなく、人の生活圏に入らないように教えることで、双方の生活空間を確保しようとしています。クマを脅すベアドッグをカナダから導入したり、唐辛子などの動物の嫌いな物質を発射してクマに危険を警告するなど、なるべく傷つけずに、別荘地に入らないように努力していますが、これから熊は冬眠に備えて木の実などで栄養をつけなければならない時期なので、事故が増えてくると思います。双方にとって、悲劇が起きないことを願っています。

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