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エピソード4 ハイテクの塊・LS600h

LS600hは「家電立国日本」を見事に象徴するように、エネルギー制御、シャシー性能、エアコンなどの快適装置、情報通信など多岐にわたる電子デバイスが搭載され、多くのコンピューターがLS600hの機能を制御している。その一端を見てみると、650ボルトで駆動する電気モーターはエンジンと協調するように制御されている。

後席には9インチの液晶モニター、松下電器と共同で開発した「SHIATSU」(マッサージ器付きチェア)、ミリ波レーダーとステレオカメラで認識するプリクラッシュ・セイフティ、12個のエアバッグもコンピューターで制御され、乗員の安全性を約束している。さらに情報通信を使って音楽もダウンロードできる「G-BOOK」など、最新の家電技術が使われる。このように、LS600hは「ネット・エイジc」にはたまらない高級車なのだ。エンジンはV8の5リッターを使うが、はたして高性能・高級車としてLS600hはどんな意味があるのだろうか。

LS600hの由来は、ずばり6リッター・クラスのV12気筒と同等のパフォーマンスを実現しているところから来ている。「V6並の燃費でV12並のパワー」、というのがLS600hの売りだ。GS450hは「4気筒並の燃費でV8並のパワー」と唱っていたのと同じことだ。

動力性能とCO2排出量の比較(出典:トヨタ自動車)

動力性能とCO2排出量の比較(出典:トヨタ自動車)

それではレクサスが最高級車にハイブリッドを採用した理由はどこにあるのだろうか。その理由は明快。パワフルなガソリンエンジンを積んだら、ライバルのメルセデスやBMWとの差別化が図れない。もう1つの理由は、「パワーとCO2とNOx」のトリレンマ(Trilemma=三刀論法)を一気に解決するのはガソリンハイブリッドが最適と考えたのだ。

大排気量のガソリンエンジンだけではC02を削減することは難しい。排気ガスはクリーンになりやすいが、燃費ではディーゼルに敵わない。それでは最新のディーゼルエンジンはどうだろうか。燃費(CO2の排出量について)は有利だが、排気ガスに含まれるNOxが気になる。LS600hが企画された時期の技術水準では、2010年以降厳しさを増す排気ガス規制にディーゼルエンジンでは太刀打ちできないという考えが支配的であった。そこでプリウスで成功したハイブリッド技術を高級車に持ち込むと考えたのは、むしろ当然のことかもしれない。実際の企画が始まったのは、GSやRX(ハリアー)よりも早い2000年頃だったと言われている。

NOxおよびCO2排出量の比較(出典:トヨタ自動車)

NOxおよびCO2排出量の比較(出典:トヨタ自動車)

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