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米国市場ではセレブがプリウスの牽引役に

トヨタハイブリッド車の累積販売台数(出展:トヨタ自動車)

トヨタハイブリッド車の累積販売台数(出典:トヨタ自動車)

さて、初代プリウスは当初、米国ではあまり売れないだろうと予測していた。ところが、富裕層やオピニオンリーダーがプリウスに好んで乗るようになり、ハイブリッド・ブームとなっている。

皮肉にも2001年9月11日に起きた米国同時多発テロ事件以降、米国人の心の中にも石油の無駄使いが国家の危機に直結するという意識が芽生え始めた。大きなSUVが好きな米国人も小さなプリウスに未来を感じ始めたのだ。

その結果、富裕層が多いニューヨーク5番街やカリフォルニア州ビバリーヒルズではプリウスが多く見られるようになった。こうして“身体の大きな”米国人が小さなプリウスに乗る姿は、ひとつのライフスタイルとして定着し始めた。ハリウッドスターの中には、色違いのプリウスを数台も保有するセレブまで出現している。

プリウスの人気は日本と米国でブレークした。発売からわずか2年もたたないうちに、全世界で販売されているEVの数を上回り、驚く勢いで販売が増加した。

そして第二世代のプリウスが誕生すると、その勢いはさらに加速する。「スピードに弱い」と一部のユーザーから敬遠されていたプリウスであったが、第二世代のプリウスでは加速性能を向上させ、「まるで亀のようなスピード」という悪口は、このころから巷で聞けなくなってきた。それどころか、SUV「ハリアー」や高級サルーンカー「レクサスGS450h」にもハイブリッドを投入し、パワーと高級感を身につけるまでに“進化”したのである。

そして2007年春には、5リッターV8エンジンと組み合わせる「レクサスLS600h」がついにそのベールを脱ぐ。文字通り、レクサスの“フラッグシップモデル”が、ハイブリッドとなるわけだ。メルセデスのSクラスにも匹敵するパフォーマンスを持つLS600hは、各方面から熱い眼差しが注がれている。

2007年春のデビューが待たれるレクサスLS600h(写真は東京モーターショーで公開されたLS600hL)

2007年春のデビューが待たれるレクサスLS600h
(写真は東京モーターショーで公開されたLS600hL)

清水 和夫(しみず・かずお)

プロフェッショナルなレースドライバーとして国内外の耐久レースで活躍する一方、自動車ジャーナリストとして活動を行っている。ドライビングを科学的に分析する能力はクルマの正確な評価にも生かされ、シャープな論評は支持者が多い。

ジャーナリストとしては国内だけでなく、海外にも活動を広げ、自動車の運動理論、安全、環境、ITSのみならず、自動車国際産業論にも精通し、多方面のメディアで執筆活動を行っている。本年10月には、日本放送出版協会より「ITS」を出版。

ボランティア活動としては、CRS普及活動を行っている「子供の安全ネットワーク・ジャパン」、「妊婦のシートベルト着用を推進する会」などの会をサポートしている。近年は、救急法(ファーストエイド)・AED(除細動器)の普及活動も行っている。


主な連載誌
『NAVI』、『ENGINE』


主な著書
 「ITSの思想」(日本放送出版協会)、「ディーゼルこそが、地球を救う-なぜ、環境先進国はディーゼルを選択するのか?」(ダイヤモンド社)、「クルマ安全学のすすめ」(日本放送出版協会)、「燃料電池とは何か-水素エネルギーが拓く新世紀」(日本放送出版協会)などがある。


著者のブログ
清水和夫の【みんカラ】ブログ「頑固一徹カズです!」
清水和夫の動画サイト「Start Your Engines」

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