9月の第1週に入っても8月12日頃から被害が出ていたワーム「Blaster」関連のニュースが相次いだ。MS Blasterがコンピュータ・ユーザーにいかに大きな影響を与えたのかが分かる。
ウイルス対策会社のシマンテックによれば、2003年8月のウイルス被害ランキングの国内第1位は、やはり「Blaster」だった。非常に多くのユーザーで被害が報告されたが、中にはシステム保守のケアレス・ミスでBlasterに感染した例もあった。
その1つが日本郵政公社である。郵政公社は、8月12日にワーム型ウイルスのBlasterに、18日には亜種の「Welchi」に感染し、二度にわたるワームの被害を受けた。このうちBlasterに感染した原因は、何とシステム保守を担当したNECのミスだった。NECの保守作業員がルールを守らず、郵政公社内部に設置した保守用のパソコンを勝手にインターネットへ接続したときにBlasterに感染したのである。これは運用ルールを守らなかったために、情報システムを危機にさらした典型的なパターンと言えよう。
Blasterは個人ユーザーへも大きな影響を与えた。NTT東日本とNTT西日本は9月2日、コンピューター・ウイルス「Blaster」によって、ダイヤルアップ接続がつなぎっ放しになる問題が出ていると警告した。Blasterとその亜種はパソコンなどに感染するとインターネットへ連続的にアクセスしようとする。そうすると,ダイヤルアップ型のルーターやターミナル・アダプタ,モデムが自動的に起動し接続,結果的につなぎっ放しになる。逆に接続先から継続的に攻撃を受け,同様の状態になる場合もある。こうしたことを知らない、特にインターネットの初心者ユーザーで、接続が切れないため電話がつながったままになり、それがそのまま通話料として課金される事態になったのだ。
こうしたウイルスの被害、これからもまだまだ現れそうだ。
・<8月のウィルス被害、国内ワースト1はMS Blaster、世界ではBugbear
・郵政公社のブラスター感染はNECの作業ミスが原因
・ウイルスでダイヤルアップ接続がつなぎっ放しに---NTTが警告
全社挙げての環境活動--シャープ
環境関連で興味深い発表をしたのはシャープだ。同社は液晶テレビなど液晶応用商品のリサイクルプロジェクトを発足させた。液晶応用商品を担当する各本部と各液晶生産本部、環境安全本部から人員を集め、全社横断チームとして取り組むという大規模なプロジェクトである。液晶応用製品に関して、設計時からリサイクルを考慮して製品作りに取り組もうというものだ。
さらに同社は、省エネ性・リサイクル性などの環境性能を高めた“環境対応型オンリーワン商品”の開発を強化すると発表した。これらの商品を「スーパーグリーンプロダクト」と名付け、2004年から開発に着手するという。
・シャープが液晶応用商品のリサイクル技術確立目指しプロジェクト
・シャープが環境性能を高めた「スーパーグリーンプロダクト」の開発着手
同じく環境関連では、トヨタ自動車が世界初のハイブリッドトラックを発売するニュースが目を引いた。これは同社と日野自動車が共同で開発したもの。11月1日に発売する。
・トヨタが世界初のハイブリッドトラック発売へ
相次ぐHDDレコーダーの発表
さて、民生用オーディオ機器では、HDDレコーダーの発表で賑わっている。8月第5週の東芝に引き続いて、9月第1週はパイオニアとソニーがHDDレコーダーの新製品を出してきた。特にソニーの製品は最上位モデルで500GBのHDDを搭載するなど、録画時間を大幅に拡大している。500GBというのは民生用としては世界最大となる。
・最大録画342時間---ソニーのHDDレコーダー新機種
・パイオニア、HDD/DVDレコーダーで高速ダビング機能強化
また、コンシューマ向け製品では、人気のロボット「AIBO」に画像認識技術が搭載されたことも、9月第1週のトピックスと言えよう。画像認識技術の搭載により、AIBOがますます“リアルな犬”に近づくことが期待できる。
・5代目モデルは画像認識搭載---ソニーが新AIBO発表
(田中 一実=BizTech副編集長)