台風が通過してからも秋雨が続いていましたが、ようやく、日曜からカラリとした秋晴れになりました(今週また台風ですが、、、)。日中は快適に過ごせるようになりましたね。いっぽう、陽が落ちてからは、結構、しっとりと寒くなってきました。これから魚介類が美味しくなる季節です。今週はその中で「牡蠣」の美味しい食べ方について書いてみたいと思います。
素朴な一点でも豪華な生牡蠣
あれやこれやと趣向を凝らして料理するものの、結果として、素材そのものの率直な味には及ばない、ということがあります。生牡蠣はその代表的な一品ですね。殻付きの牡蠣は必ず生きています。そして、手ごろなものを手にとってズシッと重みを感じるものを選びます。
海の香りの精といわれる牡蠣は、グリコーゲンやミネラル類などの栄養も豊かで、海のミルクとも呼ばれます。ヨーロッパなどでは、精力が付く食べ物として大変人気のある食材です。殻を割った瞬間に軽くレモンを一振り、つるりと口の中に・・・、あとは言葉は不要ですね。レモン以外にも、叩いて潰した赤胡椒やポン酢と少量の紅葉おろしなどを加えて食べるのも美味しいですね。生牡蠣半ダース(6個)にグラスシャンペンでランチ、というのもヨーロッパなどでよく見かける光景です。
香りと共に食べる焼き牡蠣
焼き網の上に、殻付のままの牡蠣を、殻の深い方を下にして並べます。そうしないと折角の美味しい牡蠣の汁がこぼれてしまいます。数分で、なんとも言えない磯の香りが立ち込めてきます。
香りがピークに来たときに、殻が自然と開き始めます。少し開いてきたら皿に取り、残りは自分でこじ開けて上の殻を取り除きます。そして、再度、火の上に戻し、醤油を1、2滴落し、少量のバターを乗せて解け始めたら食べます。牡蠣の甘みと香りが最高ですね。
寒い夜は牡蠣の土手鍋
土鍋のふちに土手のように盛られた味噌を溶かしながら、葱、春菊、そして牡蠣を食べる。なんとも、体が芯から温まる料理です。新鮮なむき身の牡蠣を使い、あまり火を通さず、半生くらいで食べましょう。そうでないと、硬くなって牡蠣そのものの美味しさも半減します。
この鍋の最後は、手打ちの太目のうどんを入れて、味噌煮込みうどん状態に仕上げます。新鮮な卵を落として食べるとおなかも十分満たされます。
世界で愛されている牡蠣料理
西洋料理にも、中華料理にも、もちろん和食にも登場する牡蠣は、世界中の食通に愛されている食材です。素材そのものだけでも美味しい牡蠣ですが、塩、醤油、バター、オリーブオイル、ごま油やガーリック油など、いかなる調味にも映えます。
そしてお酒との相性も抜群です。ビール、日本酒、焼酎、シャンペン、ワイン、ウィスキーなど様々なお酒と合います。スコットランドのアイラウイスキーを生牡蠣に数滴落として「つるり」と食べるなんて、シングルモルト・ファンなら一度はやってみたい食べ方ですね(アイラ島などにいけば当たり前にしている食べ方ですが)。
自宅でも新鮮で本物の素材であれば
牡蠣は鮮度が良いものを買ってくれば、自宅でもレストランで食べるよりも美味しく、簡単に、かつ安く食べられるものです。かき殻用ナイフで貝柱を切り落とし、殻をこじ開けて、自分でつるりんと食べる。こんな食べ方が、結構、至福の味わいだったりします。
(北野勝康@世話人)