1991年に日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)のチェアマンになった時から、「日本全国の小学校の校庭が芝生になることが僕の夢です」と語ってきました。当時は、「何を非現実的なことを言っているのか」と相手にされませんでした。しかし、その後、文部省(現・文部科学省)が予算をつけたことで今では全国約500校の小学校の校庭が緑化されています。
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| 日本サッカー協会キャプテン・川淵三郎氏 |
はだしで走り回る。でんぐり返しをする。滑り込む。校庭が芝生になった最初の日には不思議なことに子供たちは決まって同じ行動をします。また、校庭を芝生にすると実に様々な効用があるんです。まず、大人が子供に何も言わなくても休み時間には外に出て遊ぶようになる。
「駆けっこが速くなりました」と言う、父兄もいました。不登校の児童が学校に来るようになった例もあります。鹿児島県指宿市の小学校の校長先生は、「うちの児童にキレる子はいません」と話していました。芝生には、いやしの効果もあるんですね。
環境面でも芝生は、約10m2で家族4人が1日生活するくらいの酸素を供給するとか、周囲の温度を下げるなどの効果があります。国際会議の場で植林問題などが議論されていますが、樹木が成長するには何十年もかかります。それに比べて芝生は、極端に言えば1週間で緑化ができます。大都市であれば、ヒートアイランド現象の緩和にも役立つと思います。
(日経エコロジー7月号に全文が掲載されています)
【略歴】
1936年大阪府生まれ。61年古河電工入社。64年に東京オリンピック出場、80年から84年まではロサンゼルスオリンピック強化部長を務めた。91年に日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)チェアマンに就任し、Jリーグをけん引した。2002年7月、日本サッカー協会キャプテン(会長)就任